内容説明
八丁堀同心・畝源三郎の嫡男・源太郎も、はや7歳。年賀の挨拶まわりの途中、麻生家の花世に会った。普段は元気いっぱい、おてんばな花世だが、歯痛のせいで妙におとなしい。源太郎にはその様子がかわいそうで仕方がない。そこで歯痛に御利益があるお稲荷さんに花世を連れていくことになったが、偶然事件に巻き込まれて……。表題作のほか、東吾とるいに待望の赤ちゃんが生まれる「立春大吉」など全8篇収録。「かわせみ」はメンバーが増えて、ますます賑やかです!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
42
ほっこりあたたまりました。初恋や出産など喜べることが多かったからでしょうか。2023/02/02
真理そら
25
『立春大吉』でるいと東吾の子・千春誕生。『虹のおもかげ』と『笹舟流し』で麻太郎と再会。表題作の花世がかわいい、親が医者だと悩ましいこともあるんだね。2019/01/14
YuiGaDokuSon
12
お吉の人柄がかわいらしくて好きだ。ついにるいと東吾に待望の赤ちゃんが!!話の背後にも幕末の動きが垣間見えてきて、そちらもどう影響してくるのか興味深い。それにしても毎度江戸の地理が多く語られるので、古地図を見ながら読むと楽しめるんじゃないかと思う。2013/01/29
gosuken
11
いつもなら、程よい長さの短編なので、一日一作と少しずつ読んでいたのだが、るいと東吾の子の誕生話が読みたくて、一気に読んでしまった。めでたい!他にも表題作も良かったし、麻太郎の話もドキドキした。2014/06/26
えぐ@灯れ松明の火
8
宗太郎じゃないけど運命のいたずらを感じる『虹のおもかげ』と『笹舟流し』、神棚に卵を奉るお吉が面白すぎる『迷子の鶏』、貧しくとも仲が良い家族が一番と思える『月夜の雁』、仕事は出来ても女にだらしない医者にいらっとした『狸穴坂の医者』、おとくの心模様とぴったりな『冬の海』、既に花世に振り回されっぱなしの源太郎が可愛らしい表題作。 そして遂に待望の長女誕生の『立春大吉』周りの人たちの喜びっぷりが私も嬉しかった。2011/09/06