内容説明
二十六日の月の出を待ち、一句ひねろうと出かけた俳諧師が川に浮かぶ。かたわらには半紙にしたためた不出来な句が残っていた……表題作ほか、美貌の生き神様をめぐる「神霊師・於とね」、婚礼を目前に漆器問屋の娘が漆にかぶれてしまう「錦秋中仙道」、「女同士」「牡丹屋敷の人々」「源三郎子守歌」「犬の話」「虫の音」の全八篇。大川端の旅籠を舞台に、女主人のるいと恋人・神林東吾、親友の八丁堀同心・畝源三郎たちが繰り広げる人情捕物帳、第十一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
58
面白かったです。女性の事件が多いように感じました。情念の怖さを見たような気がします。東吾とるいの関係にはほっこりしました。2020/12/02
ALATA
45
生き神様となって自ら病んだ心を諫める於とね。「どうも女はおっかねえな」東吾のおせっかいが優しい。懐かしさにちょっと声掛けをしたことから始まるイヤミス「女同士」。見栄を張ったり、人を羨んだり・・・「女ってもんはいやなもんですね」るいの心が微妙にささくれたつ。人間の持つ、様々な心の起伏がちょっとしたことで人生を狂わせるだなぁ★5※判じ物が謎解きのきっかけとなる「二十六夜侍の殺人」が俳句ミステリーとしてなかなか面白い。※※平岩さんの昭和のホームドラマが懐かしい。ご冥福をお祈りします。2023/07/15
さら
36
面白かったです。この巻は女性の事件が多かった印象です。女の女に対する嫉妬が引き起こす… というような。 るいが東吾との子を望んで願掛けをするところが可愛いなぁと思いました。源さんのところも幸せそうだし、少しほのぼのとした巻でした。2016/06/15
コージー
13
相変わらずの安定感です。源さんがより頼もしくなり、お千絵との雰囲気もとてもいい。東吾とるいも進展してほしいな。2015/09/05
コマツ
12
【古本購入】何だかんだで源三郎はモテるんだよね。自分も東吾か源さんか、って言われたら源さん選ぶよ。「源三郎子守歌」よかったわー。お千絵さんも毅然として、カッコいいよ。素敵でした。あまり登場回数は多くないけれど、静かで、しかし信頼し合っていることが分かる源三郎&お千絵夫婦大好きです。2010/06/30
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