内容説明
麻生家に通う途中で感じた熱い視線。新内流しの娘の思惑を量りかねる麻太郎だが…(表題作)。幼い頃に角兵衛獅子に売られ、果ては水夫になったという男が二人、「二人伊三郎」。数十年ぶりに父の郷里へ旅したるいを待っていたのは、少女時代の思い出とともに甦る、親族をめぐる怪事件…「公孫樹の葉の黄ばむ頃」。麻太郎、花世、源太郎たちが活躍する8篇を収録。明治版「かわせみ」への予感をはらみつつ、懐かしい江戸情緒の世界に惜別する一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
38
江戸編最後なのですね。幕末感がないのが寂しいですが、その分、市井の人々が際立っているように思いました。明治編でもあたたかい物語が読めるのを楽しみにしています。2022/06/23
真理そら
30
江戸編最終巻。表題作は恋に鈍い麻太郎のモテっぷりが楽しい。そういう女難の相があるところも東吾譲りなのかも。最終話はるいのルーツに関する物語だったけれど、特にるいが好きで読んでいるわけではない私には物足りない最終話だった。巻が進むごとにかわせみの面々が東吾をないがしろにしているように見えてきて、考え込んでしまった。ま、明治編も読むけどね。2019/01/26
rokoroko
10
なるほど、ここで江戸編終わりなのか、なるほど。小太郎,源さんとうたまともお別れか2017/03/28
椿
9
再読。御宿かわせみシリーズ第34作。あっさりと江戸編終了。麻太郎は東吾に似て、男前に成長してるんだなぁ。2015/09/08
gosuken
8
江戸編最終巻だったんですね…気づかないぐらい、あっさりしてました。2015/12/10