内容説明
めったに贈り物など受けとったことのないルポライター浅見光彦に、初恋の女性から姫鏡台が届いた。浅見は彼女の嫁いだ豪邸を訪ねるが……さまざまな鏡をめぐり、浅見が名推理を披露する表題作ほか2編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
60
短い中にトリックと理由を押し込めなければならない短編は、さぞ作るとき苦労されるだろう。だからといって、手を抜かないんだなぁ…。ちゃんといろんな取材もして。2勝1敗…。私の好みではあれかなぁ?とか、勝手に想像したけれど、内田さんのアイデアは、本当に驚かされる。短編を続けて読んだから、長編が読みたくなったなぁ。2015/04/04
がたやぴん
34
シリーズ12。表題作を含む短編集。短編だといつもの感じは難しいのだろう。ホラーサスペンス寄りの作品だった。【ヒロインは出てないのと一緒】2015/05/05
ヨーコ・オクダ
20
タイトルに「鏡」が入った短編3本収録。と言うても、ちゃんとストーリー内で鏡が生かされてるのんって表題作の「鏡の女」だけちゃうかなぁ。「地下鉄の鏡」では、まさに飛び込み自殺防止のためにホームの端っこに設置された鏡のことが描かれてるけど、謎解き要素としては間接的にしか絡んでへんし…。「透明な鏡」に関しては、ほぼこじつけ状態(苦笑)内田センセはあとがきでこれら3つの作品を「2勝1敗」と自己評価されている。1敗はどれやろか?やっぱり「透明な鏡」かな??2019/04/26
十六夜(いざよい)
14
「鏡の女」「地下鉄の鏡」「透明な鏡」という鏡に纏わる三作を収録した短編集。いつもの長編でさえサクサク進むのに、短編だとさらにさらっと読めすぎて印象が薄くなってしまうのが残念。夏子さんは何故あんなクソみたいな旦那と結婚したんだろ。2018/11/14
下町ロコモーティブ
7
*著者「鏡シリーズ」三作の短編集。突然、名探偵浅見光彦は小学生時代の初恋の女性から姫鏡が送られてきた。その後、女性は嫁ぎ先の精神科医自宅で亡くなっているのが確認された。姫鏡に残された暗号めいたサインペンの文字などから光彦は女性の死因は精神科医夫の虐めと暴くことに成功した。時に著者短編集は軽快で良かった。2016/09/14