内容説明
「実は、梛子の元に通う者がおるのだ」柱の陰に潜んでいた我が父・保名からその言葉を聞いた時、さすがの安倍晴明も声調が狂った。近所からモノノケ屋敷と常日頃呼ばれている安倍邸。しかしその日常はいたって長閑なものであった。居候の狐精の相手を探ることで父を落ち着かせた晴明だったが、彼の前に現れたのは、霊眼を保ち、不可思議な身形をした十四、五の少年――陵王であった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なにも
11
平成を振り返ろうキャンペーン第6弾。本編のカイテンよりも晴明編を先に読んでしまったために、私のなかで姫神シリーズといえば晴明なんですよねぇ。こちらは晴明編の第三巻。陵王が好きすぎて三巻からしか読めない体になってしまった。光と闇と、人と緑の交差するあなたたちがとても好きです。このシリーズを初めて読んだのは小学生の頃。私の原点と言っても過言ではないでしょう。2019/04/28
咲穗
6
桔梗との離別を乗り越えられない晴明は、夜毎女性の元へ通い詰め、その身に穢れをためていた。 そんな折、梛子の元へ通う存在が明らかとなり… これまで、そして未来の掴み所がなくて飄々としててお茶目なハルさん、を好きな身としてはちょっとショックな変化。 でも、負った生まれからすると致し方ないのかなぁという気も。2021/08/15
ゆきこ
6
「晴明編」3巻目再読。桔梗を救えなかったことで自暴自棄となり穢れがたまってしまった晴明の話。陵王初登場。突っ込みどころはあれどおもしろかったです。2016/12/01
ひーたろー
2
いろいろダメダメなハルさん…。いろいろイタイ…というか痛々しい…。あと、陵王かっこいい。でも、このシリーズ始まった時点では、梛子が嫁になるものだと思ってた。2014/01/22
いんちょ
1
２００５－０５０１－１４０.2015/05/05
