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内容説明
さっと読めるミニ書籍です(文章量24000文字以上 32,000文字未満(30分で読めるシリーズ))
【書籍説明】
この本のタイトルを見て、少し強い言い切りだと感じた方もいるかもしれません。
正直に言えば、私自身も昔はこんなふうに言える立場ではありませんでした。
むしろ、どれだけ説明しても人が動かない側の人間でした。
自分なりに考え、準備し、正しいことを伝えているつもりなのに、相手の反応は薄い。
会議では空気が止まり、提案は先送りされ、あとから「結局、何が言いたかったの?」と言われる。
そのたびに、言葉にできない悔しさを抱えてきました。
私はこれまで、中学校・高校の国語教師、医療事務、空調設計という、まったく異なる仕事を経験してきました。
一見すると共通点のない職業ですが、どの現場にも共通していたのは、「人に何かを伝え、動いてもらう必要がある」という点でした。
授業で生徒を動かすこと、医療現場で患者や医師と意思疎通を図ること、設計の仕事で技術的な提案を理解してもらうこと。
立場も役割も違うのに、なぜか同じ壁に何度もぶつかっていたのです。
特に印象に残っているのは、空調設計の仕事での経験です。
専門的に見ても間違っていない提案を用意し、資料も揃え、自分なりに丁寧に説明しました。
それでも相手は首を縦に振りませんでした。
そのとき私は、「なぜ分かってもらえないのか」「自分の説明が下手なのか」と、自分を責めることしかできませんでした。
しかし後から振り返ると、そこには決定的に欠けていたものがありました。
それは、相手が動くための視点でした。
教師時代も同じでした。
どれだけ熱心に説明しても、生徒が動かない授業がありました。
医療事務として働いていたときも、正確に伝えているはずなのに話が通らない場面が何度もありました。
そのたびに感じていたのは、もどかしさと無力感です。
ただ、これらの経験を重ねる中で、人は、正しさや情報量では動かないのだということに少しずつ気づき始めました。
この本は、プレゼンが得意な人の成功談を書いたものではありません。
むしろ、何度も失敗し、迷い、遠回りしてきた一人の経験の記録です。
だからこそ、話し方を磨く前に何を考えるべきか、どこを変えると人は動き始めるのかを、実感をもって語れると思っています。
もしあなたが、ちゃんと説明しているのに人が動かないと感じているなら、この本がその違和感を言葉にする手助けになれば幸いです。



