内容説明
アメリカ帰りの億万長者から人探しを依頼され、岡山を訪れた金田一耕助は、久し振りに会った磯川警部と旧交を温めた。だが、それも束の間、警部の話から金田一の尋ね人が謎の言葉を残して怪死したことを知る。さらに依頼人越智竜平が、出身地の刑部島に建設中の一大レジャー施設をめぐり、島の人々から反感を買っていることを知って、金田一は前途に不吉な事件の予兆を感じるが……!?
カバーイラスト/杉本一文
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
110
上巻は説明とフラグ立てに終始、という感じです。三転四転する感じではなさそうなので、説明とフラグと思しき箇所は要注意?2025/02/02
セウテス
78
金田一耕助ファイル20、シリーズ25弾。金田一耕助最後の事件は「病院坂の首~」ですが、横溝先生最後の長編作品です。原点回帰がテーマなのだろうか、初期の良作の特徴を出そうとしている様に感じる。岡山の孤島が舞台で前後半に分かれている為、上巻は金田一と磯川警部の会話や、本作の設定の情景説明に頁をさいた感が強い。前半から、金田一の調査対象の男が死亡しており、シャム双児や孤島、神社、市子、鵺等々ミステリらしい語句がならぶのは、横溝作品らしいと期待感は膨らむ。しかし説明が剰りにも長い、伏線となるのはどれ位在るか心配。2017/06/22
えみ
56
冒頭から今度はどんな事件に巻き込まれていくのか期待膨らませる不可解なメッセージを盛り込んできた。これぞ金田一耕助シリーズの真骨頂。粘る闇に絡め取られるような不快感と不安が全身を駆け巡る。人捜しからの怪死、島民の裏の顔と秘密、妖艶な美女、過去の事件と噂。ここまで揃えば絶対に不発で終わらない金田一の怪事件巻き込まれ体質。期待通りに過去から現代へ妖しい死神が渡ってきて、怯えながらも秘密を抱えてどこかこうなるとは分かっていたような達観した雰囲気さえも感じてしまう人々を襲う事件。続きを読まずにはいられない。下巻へ!2025/02/23
TAKA
55
冒頭からシャム双生児。鵺の泣く夜。平家蟹。まさに横溝。おどろおどろしく幕開け。獄門島とおなじ瀬戸内の島、刑部島を舞台にした横溝最終章、磯川警部と金田一のコンビが嬉しい。後半から物語が動き始めようやっと殺人事件発生。下巻へ2019/01/26
金吾
50
絡み合った背景の説明が主でしたが、遂に島でも殺人事件が発生しました。過去何があったのかを早く知りたくなっています。下巻が楽しみです。2024/06/20
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