角川文庫<br> 金田一耕助ファイル1 八つ墓村

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角川文庫
金田一耕助ファイル1 八つ墓村

  • 著者名:横溝正史
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • KADOKAWA(2012/05発売)
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  • ISBN:9784041304013

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内容説明

戦国の頃、三千両の黄金を携えた八人の武者がこの村に落ちのびた。だが、欲に目の眩んだ村人たちは八人を惨殺。その後、不祥の怪異があい次ぎ、以来この村は“八つ墓村”と呼ばれるようになったという――。大正×年、落人襲撃の首謀者田治見庄左衛門の子孫、要蔵が突然発狂、三十二人の村人を虐殺し、行方不明となる。そして二十数年、謎の連続殺人事件が再びこの村を襲った……。現代ホラー小説の原点ともいうべき、シリーズ最高傑作!!

カバーイラスト/杉本一文

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

265
すでに内容を知っていても読ませてくれる。金田一や磯川警部の活躍よりも、ミステリとしての謎解きと小説のおもしろさでぐいぐい引き込んでくれる。作中の現在は発表と同時期の1950年。当時の世相や人々の思考、生活のディテールなどの空気感も、今はないもうひとつの日本のような感覚で読んだ。パズルでも社会派でもない、「推理小説」の典型と言えるかもしれない。ドラマやコミックでは描ききれない部分・人物こそ、原作の楽しさである。日記や調剤について述べた部分には、作者・横溝の人生経験がしっかり生かされていて、さすがだと思う。2020/04/25

夜間飛行

253
落ち武者殺害の罪悪感と、32人殺しの要蔵に対する恐怖とが結びつき、村人の辰弥への憎しみが醸成される。この空気そのものが恐ろしい。味方になってくれそうな美也子、春代、典子をどこまで信用してよいか、誰を信じるべきか…。犬神家の婿選びもそうだが、横溝は「選択」でスリルを盛りあげるのが巧い。村に二人ずついる博労・分限者・坊主・尼・医者・後家のうち殺されるのはどちらかという、犯人の側の選択もそうだ。鍾乳洞という迷路の奧に犯人がいる。闇の中で道を選び、信じる相手を選ぶ…という命賭けの選択ゲームは、読み応え十分だった。2020/01/12

nobby

203
そのタイトルは知りながら映像・原作ともに未鑑賞。戦国時代に匿われた村で惨殺された落武者8人が呪い叫んだ八つ墓村の祟り。そしてまた大正の世に蘇る気が違った男による32人殺しの惨劇。冒頭からのこんな展開に引き込まれない訳がない!どんどん読み進めるに連れ驚くのは、これは推理小説というより上等の冒険サスペンスホラーであること。金田一も自ら語った通り、ほとんど役に立ってない(笑)案外淡々とした解決と思わせて、そのムラの閉鎖的な雰囲気に加え明らかになる真相は、幾つもの勘違いや思いやりに悲哀漂うも光射す終わりには満足。2017/11/27

🐾Yoko Omoto🐾

165
再々読。いつ読んでも横溝作品の世界観とその面白さは本当に素晴らしい。私の中では、初読の時と変わらない高揚感を持って読むことができる数少ない作家である。何と言ってもこの卓越したリーダビリティは、まるで時代を感じさせることなく、名作として愛され続ける理由の1つだろう。その名称からして禍々しい「八つ墓村」。そこで起こった怪奇極まる連続殺人事件に大きく関わる事となった主人公が、後日談として手記を著したという形式で物語は展開する。勿論読者を引っ掛けるような叙述トリックなどは存在しない。正真正銘の『推理小説』である。2013/10/21

エドワード

137
先日米子への旅の帰路に、奥深い山の中をぬって走る伯備線に乗っていると、ふと山頂に落武者の姿を見、山腹の豪壮な屋敷に火の上る姿を見る。おお、八つ墓村だ!本場の風景のなんと迫力のあること。米子の人々は実際に起きた津山三十人殺しを知っていた。久しぶりに読む横溝正史の岡山モノ。昭和24年の作品、元軍人や疎開医者など、戦争経験者が描く戦後日本の姿は、今の人の作品には無い説得力がある。鎧武者や能面、箱膳や長持など、小道具が渋い。映画を何回も見ていて筋も犯人も知っているが、ケレン味たっぷりの語り口、やっぱり面白いね。2017/06/04

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