未来をひらく道 電子書籍版 - ネパール・シンズリ道路40年の歴史をたどる

著者名：亀井温子

佐伯コミュニケーションズ（2025/08発売）

• ISBN：9784905428626

内容説明

インドと中国という大国に挟まれたネパールは長い間、ヒマラヤの山々に閉ざされた、小さな王国だった。
首都カトマンズとインドをつなぐ道は、物流と経済活動、人びとの生活の命綱だ。
しかしその道も、雨期の大雨によって引き起こされる土砂災害で、度々閉鎖されていた。
カトマンズとインドをつなぐもう1本の道をつくる。
自然災害に度重なる試練を与えられてきたネパールのその悲願は、日本からネパールに引き渡された１本の道によって達成された。
シンズリ道路。構想40年、施工20年。
この長い年月は、２度の民主化と内戦という、ネパールの激動の歴史とともに刻まれた。
土木学会　平成30年度出版文化賞受賞

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[牛タン]

これは良書。20年に渡るネパールの山岳道路建設ODA事業を描いたルポ。コンサルや建設業者へのインタビューを通して計画から施行までの軌跡を追う。水害、地震などの天災だけでなく共産系武装組織や荒唐無稽な要求をしてくる住民との闘いを描く。険しい山野に日本人技術者が道を切り拓くというプロジェクトXも顔負けの超絶ロマン溢れる劇エモストーリー。著者が一人のJICA職員というのもびっくりである。

2019/06/12