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内容説明
都に初雪が降った朝、内裏に向かう人々がにぎわう大路に無人の牛車が残されていて……!? 伴善男から調査を頼まれた業平は真相を追うことに。一方、道真は牛車の行方に違和感を持つが――思惑絡み合う、第19巻。【電子版特典】巻末には電子書籍限定カラーイラストを収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
36
杜撰な藤原順子の計画は、道真立案、業平主演の小芝居により落着。しかし基経に弱みを握られた叔父・藤原良相は、これ以後宮中で力を失う。良房の病も篤い描写が挿入されるが、二人は応天門の変まで生き延びる。裏では毒殺騒ぎが行われていたとは知らず、無邪気に西三条第の宴を清和天皇と多美子が話し合い、羨ましがっている。実はこの後良相は盛大な宴を開き、清和天皇が行幸。その向こうを張って、良房が染殿第にて天皇の行幸を伴う観桜宴が競うように開催された。応天門の変はその宴が開かれた866年(貞観8年)と同年。2024/07/15
kagetrasama-aoi(葵・橘)
35
「応天の門」第十九巻。最新巻。表紙絵が伴喜男と中庸親子。応天門の変、どうなるんでしょうか?菅三さまと業平さまはどう絡んでゆくんでしょうか?この作者さまの解釈楽しみです。初雪が降った朝、菅三さまと白梅が漢詩を朗詠し合う場面が好き❤️「日高く睡り足りて猶起くるに懶し 小閣に衾を重ねて寒をおそれず 遺愛寺の鐘は枕を欹てて聴き 香炉峰の雪は簾をかかげて看る 匡廬は便ち是れ名を逃るるの地 司馬は仍お老を送るの官為り 心泰く身寧きは是れ帰する処」日本の文化の奥底に漢詩が流れているのを改めて感じさせられます。2024/08/22
ミキ
25
中庸はどうなっちゃうの⁈この巻は通常運転って感じ。2024/07/09
aisu
22
前巻の事件をどう解決させるのかと気になっていたのが無事解決。また今度は次の事件が…2024/07/14
mahiro
18
西三条第毒入り酒の宴も、巻き込まれ型の道真の機転と理由を知らぬまま動いた業平によって事件にならずに終わる、これによってまた宮廷の勢力争いの力関係が動く。次の牛車事件はこれからの展開で何かの伏線となるのか?宣来子と長谷雄が出てきてちょっと和むが次巻は来年の冬?間が開きすぎ2024/07/19