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内容説明
ある事件をきっかけに検非違使の在原業平と共に怪事件を解決することになった文章生・菅原道真。宮中で権力争いを繰り広げる藤原基経や伴善男と出会っていくが……。紀静子により、伊勢神宮に呼び出された在原業平、そして島田忠臣の屋敷で藤原基経と出会った道真は――!? 累計100万部突破の平安クライムサスペンス、それぞれの過去と向き合う第14巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
58
『伊勢物語』第69段には「男」が勅使として恬子内親王を訪ね、人が寝静まったころ、2人きりの時間を過ごしたと記されている。しかも、この出会いには後日談が生まれた。恬子内親王は懐妊し、生まれた子供は斎宮管理の責任者のもとに引き取られ、養育されたというのだ。この話をベースにしたのが本巻。未来の天皇の后どころか、未婚の伊勢斎宮との密通まで、まさに手当たり次第の感のある業平。しかし漫画では在原業平と知り合いだったのは娘ではなく母親の方であり、彼の色好みの噂を逆手に取った、彼の単独での活躍が見られる話になっている。2021/03/09
だまし売りNo
45
島田忠臣親子が表紙。『伊勢物語』の在原業平と伊勢斎宮のエピソードを描く。独自の解釈を描くが、『伊勢物語』として伝えられる事情も描く。 基経は政治的な怪物に見える。基経から見れば周りは馬鹿ばかりに映るだろう。だから道真に絡むのだろう。しかし、養父の良房が怪物であった。伴善男も不敵である。この時代の貴族は後の時代の「お公家さん」イメージとは異なる。それとも宮廷での政治闘争は活発でも、武力を持った武士から見ればナヨナヨした公家になるのだろうか。 2023/12/02
maekoo
41
伊勢物語業平斎宮物語をどう料理するかと思えば思いがけない展開の巧い脚色で唸らせます! 斎宮恬子(やすこ)を巡る事件をその母である先帝更衣の静子の依頼で道真に頼らず巧みな仕掛けで解決する業平殿今回大活躍! 114P御簾の下縁での恬子斎宮が御手を添える、彼女への熱烈な恋に燃える伊勢神祇官(神職)らの手の描写はこの時代の習俗や故実を知っていると何とも雅で艶が有りその前後の場面も想像させる見事で美しいカット! 伊勢神宮神域での凛とした空気感と奉幣す業平の言辞も◎ 基経の義父の病と狸ぶりに現す表情の変化面白過ぎ!2023/09/10
はつばあば
40
伊勢の斎宮様は高貴さと神に仕える神秘さを・・と求められてもうら若き身。自分から修道女になったわけでもないのだからと同情してしまう。業平も‥我が身を振り返って手助けに。その母に借りもあったしね(#^.^#)。さぁ良房の摂政政治の幕開けですよ~。基経って道真をどう思っているのでしょうね。結構気を配ってやっているような・・。それならあの悪辣そうな顔の絵もうちょっとなんとかしてやってもらえませんかねぇ(;´∀`)。いやいや公家顔をアピールしているのでしょうか。次はいつ出るのでしょうか灰原さん。 2021/03/23
venturingbeyond
36
期末考査作問の合い間をぬって、さらりと読了。14巻の主役は業平。改めて、いい漢ですな。メインのストーリーが進行する裏で、基経と道真の関係も一層深まり、良房の妖怪ぶりもさらに顕在化。恐ろしきは、殿上人の世界。2021/06/27