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内容説明
都で連続盗難事件が相次ぐ中、その事件が巷で流行っている“暦”に関係すると気づいた道真は、陰陽寮に足を踏み入れるが――平安クライムサスペンス、葛藤の第8巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佳音
75
学ぶって何?を道真も考えたんだろーな。そらそうだ。業平は、相変わらず。何かがからむとその要因は、「女だな」と衆議一致されるのがすごい。ぶれない。2018/07/22
☆よいこ
64
応天の門⑧菅原道真学問に向き合う巻。恵まれた環境と才能を面前と指摘され思案する道真「何ために学ぶのか」▽[都で流行りたりける暦の事]個人歴に従えば幸運が舞い込む、と誘導し盗みに入る[大学寮にて騒ぎが起こりたりける事]無人の書庫蔵での火災、犯人探し。学問と向き合うために試験を受けることにした道真[菅原道真、遊行する比丘尼と出会いたる事]高級遊女と聖女のような比丘尼[番外編:白梅、菅家門前にて仔犬を拾う事]業平のモテテクすげー▽天才だと持て囃され自覚もあった道真だが今回は凹む、でもここから成長するんだな期待2024/07/28
星落秋風五丈原
57
世の中や貴族を批判してきた道真が「あれほどの才があるのになぜ悪事に手を染めたのか」と犯人を問い質した所、「お前もまた恵まれた場所にいる人間だ」と赤の他人から突きつけられる。目覚めなければ批判的なエリートとして生を全うできたであろうに、気づいてしまったからこそ、我々が知るあの末路に向かう道真がいる。学問は何のためにするのか。どう生かすことが自分にとって良いのか。今学んでいる人達にも考えて欲しい命題でもある。2017/12/17
パンダ侍
55
★★★☆☆ ここが分水嶺なのだろう。平安期を舞台に若き菅原道真と脂ののった在原業平とのタッグを描く8巻。倹非違使(現在の警察)でもある業平を中心とする数々の怪事件を解決してきたふたり。明智探偵と小林少年のような関係性も彷彿させ、飽きさせない。今巻では学問を志す者として生まれながらに書も家も恵まれてきた道真の苦悩を描く。学問とは誰の為にあるのだ。若き道真が悩み、周囲から育まれている姿がとても愛しい。業平もたまらなく艶っぽい。いつかBLを描いていただけないものか、と思う作家さん。平安BL!読みたい(・∀・)2017/12/18
maekoo
49
陰陽寮を絡めての暦事件、そして大学寮の試験のエピソード、今と違って、いやもしかしたら今も同じかもしれない、学びにも貧富の差・階級の差が有る事の理不尽と「学ぶ」とは「学問」とは何かとの問い掛けを読み取れ、それを生かす「生きた」知識とは何かを読者に突き付けて来ます! 道真が真の学びの意味を洞察する場面は圧巻! あと、書や木簡の扱いが漫画の中で描かれているのは嬉しいですね。 今回も漫画内は勿論、巻末の一枚絵で陰陽寮の漏刻の時計が描かれていたりしていて、平安時代の文化習俗が視覚的に知る事が出来ます! 業平面白っ!2023/01/22