内容説明
いまだ出現しないものをすでに見てしまっていなければならないというのが、私が文学に無理強いに負わせている凝視力であるが、ここに収めた文章のなかでそのような架空凝視の機能について充分言い足りているとは思われない。そのような主題が一本の芯となって連なっていない感じがしても、架空凝視の機能の展開は小説の方に譲って、ここではただ幾つかの文章のそこかしこにその文学的志向が隠見しているだけでよしとしなければならない。私のこれまで書いたエッセイ、評論、回想、随想などのすべてをここに集める……。(評論集「あとがき」より)
目次
序詞
隕石
Ⅰ
革命的志向なき革命的人間について
大量殺人と国家
死滅せざる『国家』について
若者の哲学
自警団と遁走の論理
選挙について
反議会主義について
自立と選挙
ニヒリズムの変容
思想の幅
宇宙ばか
未知への接触
Ⅱ 闇のなかの思想――形而上学的映画論
死の意味
心のなかの国境
二つの明暗
創造と記録について
無自覚な汚れ
記憶の不思議さ
戦争と革命のあいだ
白と黒のなかの物体感
無責任の体系
奇妙な過渡期
永遠の裸体
感動と恐怖の二重構造
慣習からの離脱
悪魔観の退歩
暗さの魅力
裁きの論理
未来への恐怖
事実の内的過程
動と静のリズム
州境いの河
死の上の生
Ⅲ
丸山真男『日本の思想』
岩波講座『現代思想』
清水幾太郎『現代の経験』
『マルクス主義における思想と集団』
『転向』上巻
『転向』中巻
尾崎秀樹『ゾルゲ事件』
尾崎秀樹『生きているユダ』
寺尾とし『伝説の時代』
仁戸田六三郎『日本人』
「思想の科学」復刊号を読む
レーヴィット『知識・信仰・懐疑』
「現代思想」別巻『歴史・人間・思想』
ルフェーヴル『歴史の証人』
ストロング『人民公社は拡がり深まる』
マサリック『ロシヤ思想史』
大沢正道『バクーニンの生涯』
ローマン・グーリ『アゼーフ』
津田道夫『国家と革命の理論』
ドイッチャー『武装せる予言者トロツキー』
『第三回ソ連作家大会』
エンカウンター誌『ロバの尻尾論争以後』
Ⅳ
夢と人生
モンテーニュとパスカル
私と大学
オリンピックについて
内界の青い花
叔父の心臓
祖父の墓
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