垂鉛と弾機 〈1962年〉

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垂鉛と弾機 〈1962年〉

  • 著者名:埴谷雄高
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 未來社(2015/06発売)
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  • ISBN:9784624918057

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内容説明

いまだ出現しないものをすでに見てしまっていなければならないというのが、私が文学に無理強いに負わせている凝視力であるが、ここに収めた文章のなかでそのような架空凝視の機能について充分言い足りているとは思われない。そのような主題が一本の芯となって連なっていない感じがしても、架空凝視の機能の展開は小説の方に譲って、ここではただ幾つかの文章のそこかしこにその文学的志向が隠見しているだけでよしとしなければならない。私のこれまで書いたエッセイ、評論、回想、随想などのすべてをここに集める……。(評論集「あとがき」より)

目次


存在と非在とのつぺらぼう
夢について
可能性の作家
不可能性の作家
夢と想像力と
寝ている者の傍らで
現実密着と架空凝視の婚姻
二十世紀文学の未来


不可能性の作家として
大審問官の顔
『白痴』寸感
自然のなかの死
亡命者についての文学
不死身な作家
『作家の日記』


未知を見るもの
「武田泰淳」解説
『「愛」のかたち』の頃
『貴族の階段』を読んで
「堀田善衛」解説
堀田善衛『上海にて』
堀田善衛『後進国の未来像』
堀田善衛と開高健
「椎名麟三」解説Ⅰ
「椎名麟三」解説Ⅱ
椎名麟三の歩み
椎名麟三『罠と毒』
野間宏小論


花田清輝『復興期の精神』
花田清輝『錯乱の論理』
一枚のエルンストの絵に
「ツクエ」探偵
本多秋五
売れない賞
本多秋五『物語戦後文学史』
唯今漂流中
ストゥルトゥス、ポリティクス
山室静『文学と倫理の境で』
大井廣介
荒エレクトロニクス
荒正人『宇宙文明論』
竹内好
竹内好『魯迅』
石川淳の顔
中村光夫『想像力について』
木下順二『ドラマの世界』
福永武彦『ゴーギャンの世界』
はじめの頃の島尾敏雄
吉本隆明『芸術的抵抗と挫折』
井上光晴『虚構のクレーン』
井上光晴『死者の時』
いいだ・もも『斥候よ 夜はなお長きや』
江藤淳
江藤淳『作家は行動する』
江藤淳『作家論』
江藤淳『小林秀雄』
開高健『屋根裏の独白』
開高健『過去と未来の国々』
『過去と未来の国々』を読む
龍の法螺
倉橋由美子『人間のない神』
北杜夫の「びつくり箱」

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