内容説明
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「欧米列強」への仲間入りを果たせ!
本書では、日本が世界の表舞台に躍り出ることになった明治中~後期を、痛快な“井沢史観”で読み解きます。
まず、明治新政府の「骨格」となった大日本帝国憲法が成立するまでの秘話に迫っていきます。この憲法の制定にあたり、伊藤博文・岩倉具視ら“維新生き残りコンビ”と、大隈重信・福澤諭吉ら“早慶連合”が激しく火花を散らし対立したのはなぜなのか? また、最終的に勝利したのは、どちらだったのか? さらに、彼らの陰で暗躍し「明治国家形成のグランドデザイナー」とも呼ばれる井上毅とは、いったい何者だったのか?
次に、憲法制定後に開設されたばかりの帝国議会がたびたび紛糾・空転し、首相・伊藤博文を悩まし続けていたにもかかわらず、清国との開戦に踏み切ることができた謎に迫ります。
そして、それまで極東のちっぽけな国に過ぎなかった日本が、『定遠』『鎮遠』という強力な戦艦を擁する北洋艦隊を誇った“眠れる獅子”清国を打ち破ることができた理由と、その勝利の結果手に入れることになった「膨大な利益」についても詳しく考察していきます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
53
帝国憲法と日清開戦の謎という副題通りの内容。今回も面白かったです。2021/11/04
優希
42
明治中期から後期にかけての歴史が述べられていました。日本国憲法が成立するまでの秘話は興味深いものでした。日清戦争の前後も描かれています。不平等条約改正が絡んでいるのは知りませんでした。朱子学の持論がクドいのは時代ならではでしょう。2025/10/05
ころこ
38
歴史哲学のレベルと歴史のレベルが上手く融合している。朱子学がクローズアップされている。国家神道として、朝鮮・台湾を蔑視する意識として、中国・朝鮮の発展を阻害する要因として、日本軍の現実を直視しない指揮系統、特に兵站を軽視する悪弊として、そしてそれを批判する戦後左派の中にも、現実を直視することが出来ない阻害要因として朱子学が論じられている。「脱成長」はマルクス主義から経済を排除した思想だが、朱子学の商業蔑視の影響と考えることが出来るかも知れない。軍国主義への朱子学の影響が日本を敗戦に導いたように、マルクス主2023/01/14
えぬ氏もわるよのぉ
18
明治憲法、軍人勅諭、教育勅語の起草にかかわった、明治政府の影のプランナー井上毅か。そこまでの人物とは知らんかったなあ。2021/12/07
Mark X Japan
15
前半は登場人物が多く、若干消化不良気味でした。途中からは、なるほどの内容です。特に、陸奥宗光に関する本を読みたくなりました。宗教や思想と政治との関わりが埋まると明治時代前半の極東アジアの情勢がすっきりしてきます。☆:4.02021/10/31




