内容説明
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日本国民は大英帝国との同盟に狂喜乱舞した。
歴史ノンフィクションの金字塔『逆説の日本史』。第25巻では、まず西洋近代化の流れのなかで進んだ文学、国語、唱歌に関する「文化大改革」について幅広く考察する。初代文部大臣・森有礼が推し進めた「日本語を廃止し、英語を国語化する」という驚くべきアイデアはなぜ生まれ、そして闇に葬られたのか? また、明治政府が「唱歌」に込めた、隠された意図とは何だったのか?
続いて、明治になって急速に進んだ演劇と芸術の変革についての分析。とくに、川上音二郎が実践者となった「演劇改良運動」、そして彼の妻「マダム貞奴」に代表される女優の復活について焦点を当てながら論考を進めてゆく。
さらに、誇り高き大英帝国が「栄光ある孤立」を捨てて極東の小国・日本と同盟を結んだ「真意」とその影響について検討。この時期ヨーロッパを席巻した「黄禍論」についての解説を加えながら、明治政府が「日露開戦やむなし」に傾いていったプロセスを解き明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けやき
49
言文一致運動や日本語廃止計画などの日本語に関する動き、演芸史、日露戦争前の動きについて。勉強になり、面白かった。 2022/12/13
ころこ
37
言霊、穢れ、怨霊が日本の歴史を駆動させた原理だという著者は、文化史と捉えられがちな本巻こそ、近代化における成功と失敗の原因を論じている考えているだろう。近代とは一人の政治家、一つの戦局によって変わるものではなく、集合的無意識のような大衆、民衆の近代意識が総体として醸成されることが重要だからだ。第1章、近代化を考える上で言文一致が重要なのは言うまでもない。森有礼の日本語廃止論から、表意文字だけの廃止論と、3種類の文字を使うことが必ずしも肯定的では無い著者の見解から、日本語話者としての自覚を考えさせられる内容2023/02/04
金吾
24
文化や芸能に多くの紙面をさいています。また呉座さんを初めとする歴史学者に対する攻撃も激しいです。日英同盟の話は繰り返しが何度かありますが、話は面白かったです。2025/06/05
Mark X Japan
15
あまり重きを置かれていない明治の文化大変革も、巨視的な立場から見ると、日本史のポイントになることもあります。八甲田山雪中行軍遭難事件も、日本史と日本人の性質を考える上で、示唆に富んでいます。☆:4.02023/01/31
中嶋YN
11
本書のサブタイトルは「日英同盟と黄禍論の謎」だが、紙幅の多くが明治時代の日本語のことと演劇とその他芸術の話で占められている(あと呉座氏への反論が少し)。幕末から明治初期まで日本に友好的だったロシアが大津事件を機に反日になった。元老伊藤博文はロシアとの戦争に反対だったが、時の首相桂太郎は日英同盟を成立させ日露戦争への道を選ぶ。当時はとにかくロシアのプレッシャーが日本にとって途轍もなく大きかったんだろうということがよく分かった。大日本帝国は「泥棒(欧米列強)に弟子入りせざるを得なかった」とは言い得て妙である。2025/12/12
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