内容説明
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応仁の乱後も将軍家の主導権争いはくすぶりつづけ、それと結びつきながら各地の大名たちは分裂し、領国拡大をめざして戦いを繰り返す。一方、百姓は領主への年貢のほかに大名からもさまざまな税をかけられ、負担は重かったものの、次第に村として自律する力を蓄えていった。将軍・大名と家臣・庶民の両面から、分裂と自律の150年を描く。また、将軍や大名たちの個性、彼らが家族・家臣の統率に腐心する姿、そして庶民のしたたかな生き様などをとおして、戦国大名の誕生から、信長、秀吉、家康と激しく移り変わる時代を生きた人々の実像に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
36
戦国時代ということで信長・秀吉が天下をとるまでが記されています。この時期はコミックの「へうげもの」などで少しはわかっていますが、このようにまとめてしかも庶民の暮らしぶりなどをきめ細かに書かれているのはあまり目を通したことがありませんでした。網野先生の書かれたような感じもします。2014/12/05
鐵太郎
7
文明9年(1477)から始まります。武蔵五十子(むさし・いかつこ 現代の埼玉県本庄市)に陣を引いていた関東管領上杉顕定(うえすぎ・あきさだ)に対して、重臣であった長尾景春(ながお・かげはる)の軍が不意に襲いかかります。世に言う「長尾景春の乱」です。そののちさまざまな時代を経て、徳川家康が死んだ1616年で筆を止めます。ここまでで約140年。この時代の流れが一つ変わっていたら、今の社会体制は全く違っていたかもしてない。そう考えると、やはり歴史は面白いですよね。2008/10/05
珈琲好き
5
応仁の乱から信長登場までの畿内がどうなってたのかを総覧できて良かった。畿内を制するものは天下を制するのに、戦国中期までの畿内情勢は他のスター戦国大名達に比べてマイナーだよね。2017/06/23
とし
5
戦国時代の通史。知名度が高い織豊時代に比べ、応仁の乱から始まる戦国前期についてはよく知らない人が多いと思うので、その辺りの時代の全国の状況をざっくり知るにはいいかも。2014/10/05
shiggy
4
この巻はわりと歴史を辿ってくれるのでまだ読みやすかったし、理解もしやすかった。玄人向けではなさそうだが。人口増加や社会制度、交通、商工業の発展など、全ての要素が絡まって戦国時代に入っていく。個人に脚光が当たるのが戦国時代だし、世の中を動かしたのも個性だったのだと思う。 2021/01/31