内容説明
直江(なおえ)に大将の座を奪われ、謙信(けんしん)に裏切られた高耶(たかや)は、疑心暗鬼にとらわれて千秋(ちあき)に襲いかかった。千秋を吹っ飛ばしさらに念を撃ち込もうとした瞬間、高耶の《力(りょく)》の制御が効かなくなった。千秋に直江の死の真実を告げられた高耶は、ひとりで去っていくのだった。一方、島津との戦いが続く古城(こじょう)高校では、ついに《黄金蛇頭(おうごんじゃとう)》が樹里(じゅり)たち大友によって発掘され、凄まじい威力を現そうとしていた!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
15
疑心暗鬼に囚われた高耶さんと千秋の対決は見たくなかった・・・・。謙信はちゃんと景虎と話してみるべきだったと思わずにはいられません。この物語は戦国時代以前の怨念も巻き込み、収束不可能な状況になりました。何者にもなれないということの恨みと羨望、その時代をそれぞれの思いを抱えて生きてきた者の思いを貶める闇戦国のあり方、神を信仰しても神は救ってくれず、神を裏切ったことで更なる信仰の証を示さなければならない罪悪感と救ってくれる神はいないと導き出された答えが苦しいです。2012/01/28
フキノトウ
12
景虎が孤立無援。だれでもいいから景虎を助けて~と強く思いました。そしてなんだかんだ、千秋って情が深い人ですね。2014/01/21
枯伍
10
高耶vs千秋。全力でバトった直後に景虎の心配する千秋やっぱりいい人。江津湖で確実に見捨てられたと知る景虎の心が痛い。ヒムカは鳥人衆が離反し鬼八復活をもくろむ。戦乱の中黙々と黄金蛇頭を掘り続ける高橋に同情。早くしろと言われる方もつらいよなあ。熊本市内で高耶・清正・哲哉奮闘す。そしてついに黄金蛇頭を使い攻撃に転じるジュリア。だがその頭蓋は諸刃の剣で市内の霊をすべて吸い込んでしまう。鬼八の首を巡って争う高耶と譲@信長。痛い痛い。S極まれりな攻撃だ。最終的に首はヒムカと阿佐羅の手に落ちる――2018/01/17
ブラックジンジャー
8
高耶がかわいそすぎるの一言に尽きる。全て最悪の方向に向ってしまっているけれど、どうなるのか?2012/09/17
猫洞(ฅΦωΦฅ)銀
7
あれっ…?お…終わってない…! 著者のあとがきに(笑)。疲れたー!一気に読んでしまうよね、この作品… 千秋との死闘に始まって、謙信公に呼びかけるシーンに心痛み…もうあとは、凶大過ぎる鬼八やら信長やら…怒濤のバトル展開で…私もヘトヘト…( ̄Д ̄;) 皆、それぞれの果たせなかった後悔やら怨み抱えて、思いを晴らそうと望みを遂げようと必死の様!行き場(帰る場所)を無くしても、ボロボロになっても独り立ち向かう高耶に感涙。千秋は?譲は?そして直江… 次巻どんな完結!? 初読なので新生上杉軍の意図が解らずイライラです。2013/02/22