内容説明
乱歩曰く――「もっと舞台の広い『大探偵小説』へ進出したいと思っている。今回の『黄金仮面』は実にその第一歩である。本篇活躍の主人公は、例のお馴染の素人探偵明智小五郎であるが、彼も段々に成長しつつある。今度の小説では相当大きい活躍が出来る筈だ。相手役の悪魔は恐らく読者を驚かせるに足る人物だと信じている。」相手役の驚くべき人物とは何者!? 驚嘆すべき傑作。【この電子版は註釈と「私と乱歩」を割愛しています】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
93
表題作について。明智小五郎はこの人とも対決していたのですね、壮大で楽しかったです。「大犯罪者はお伽話を実行する」という明智小五郎のセリフが印象に残りました。なんせ相手はかの大怪盗ですから、大怪盗のものの考え方をしないと勝負にはならないという冷静な態度には同感です。2023/02/12
KAZOO
23
四つの中編が収められています。私は子供のころの思い出で、黄金仮面がやはり一番面白く感じました。明智対怪盗???で昔わくわくしながら読んだことを思い出しました。少年文庫のような本でした。乱歩は読者を様々なねんれいにおいているのでしょうね。この中でもほかの作品は子供むけではないですから。誰でもが読めるものということなのでしょう。2014/05/16
歩月るな
16
昭和初期の文章とは言えど読みやすさと安心感があるのはなんだろう。語りに独特の包容力がある。『白髪鬼』が連載かつ口述筆記形式なので、なかなか珍しい形の小説。あんまり同時代性を注視していなかったけれど、文壇の方では芥川がいなくなって十年も経ってない頃なんだな。となると乱歩はあっちの大御所の谷崎が書く犯罪小説はどう思ってたんだろう、変態心理繋がりで。この全集をあたっていけば後半で見れるかもしれない。TVアニメ版の『啄木鳥探偵處』が愉快な理由はこの辺りにありそう。乱歩曰の講談社気質と言うものも何となく解ってくる。2020/06/08
不見木 叫
15
『何者』はパズラーとして乱歩随一。『黄金仮面』はルパンvs明智小五郎がメインの構成だが小悪党に描きすぎているように思える。『白髪鬼』は復讐者のクライムサスペンスといった雰囲気。2023/02/07
ひで
12
なんだか昔懐かしって感じです。2017/06/08
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