光文社文庫<br> 目羅博士の不思議な犯罪~江戸川乱歩全集第8巻~

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光文社文庫
目羅博士の不思議な犯罪~江戸川乱歩全集第8巻~

  • 著者名:江戸川乱歩
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 光文社(2015/10発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334737009

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内容説明

都会の谷間の貸しビルの同じ部屋で連続して起こる首吊り事件。「押絵と旅する男」と並んで乱歩幻想文学を代表する表題作をはじめ、『鉄塔の怪人』の原型となった長編「妖虫」、本格推理マインドが炸裂する「鬼」「悪霊」など、多面的な乱歩の世界がこの一冊には凝縮している。【この電子版は、註釈と「私と乱歩」を割愛しています】

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

88
表題作が印象に残りました。「特殊な状況では、人間は人真似をせずにはいられない」というフレーズに考えさせられました。あくまで遍く存在する解釈の1つですが、特殊な状況でヒトは思考停止になるということが示唆されていて、そして思考停止には致命的な行動/判断という内在的論理が含まれるということではないかと思いました。2022/12/03

めしいらず

37
乱歩の数ある作品の中でも、幻想性の高さがとりわけ強い印象を残す短篇。満月の明かりに青く彩られた大都会のビルの谷間で繰り広げられる、世にも美しく神秘的な犯罪。犯行場面での陶酔的な語りが、読み手の理性を眩惑する。東京・丸の内にも、月明かりに浮かぶ街の幽玄さを際立たせる、漆黒の夜の闇がまだあった頃のお話。表題作のみ再読。2013/03/19

TomohikoYoshida

20
この全集のシリーズは、厚さの割に収録作品が少なめなのだが(つまり大長編が多いのだ)この巻は8作品も収録されていて、作品それぞれがテイストが違い、お得感を感じる一冊になっている。小説のラストが一番印象に残ったのは「悪霊」という作品(笑)。推理小説を読んでいても、犯人に気が付くことがない私だが、「妖虫」は読んでいるうちにいかにも怪しい人物に気づき、それが主犯格であった。しかし共犯者までは気づけなかった。荒唐無稽な話が多いが、そこが魅力のひとつ。小説の中のムードが面白さを引き立たせていると思う。今回も楽しめた。2021/08/27

歩月るな

19
「私は小説の方では非常に知恵づきがおそく、当時文壇の小説は全く読まず、やっと谷崎潤一郎にぶッつかってこれはこれはと感心したのが、大正六七年頃であった。(昭和七年五月)」という自作解説が今回の大収穫。表題作を除けば、いかな乱歩びいきでも擁護出来ない珍作怪作ぞろい、とこの際だから言い切ってしまう。だから『地獄風景』は最高。解説では、先行する戸川解説や中島河太郎解説に反証していくスタイルで、『黒蜥蜴』まで不在となった探偵明智の新たな側面としての『目羅博士の不思議な犯罪』のラストの解釈に繋げていくのが楽しめる所。2020/07/07

KAZOO

17
表題作は短いけれどやはりこの作品集の中ではいいと感じました。妖虫などは結構長い作品ですが、雑誌に連載されていたのがわかる感じです。ほかの作品も乱歩の独壇場という感じが出ていて、いつも通りだなあと思いつつ最後まで読んでしまいます。2014/05/22

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