内容説明
時代劇の大物脚本家が贈る、王道時代劇!
第一話 厄介者
六平太と相惚れの仲である、音羽の廻り髪結い・おりきが何者かに襲われた。六平太は、おりきの付添いを始めるが、おりき自身から「客にからかわれるからやめてくれ」と言われてしまった。おりきの身の危険は去っていなかった。
第二話 十三夜
馴染み客である飛騨屋の親子から、六平太は老夫婦の江戸見物の付添い屋・を頼まれる。しかし、妻のおもとのほうは、少し物忘れがひどくなっているようだ。江戸見物に出かけても、おかしなところへ行こうとするのだ。
第三夜
六平太は、商家のお内儀を鎌倉まで送るという付添いを頼まれる。行き先は、駆け込み寺として知られる東慶寺。味噌問屋のお内儀であるお栄は、義父母、夫の仕打ちに耐えかねて、家を出たのだという。
第四話 初時雨
江戸の老舗菓子屋をあの手この手で乗っ取ってきた『甘栄堂』は、悪事を知られている六平太をなんとか取り込もうとしている。ある日、秋月家に届いた『甘栄堂』からの付け届けの菓子を、妹の佐和は無断でお裾分けに持ちだしてしまう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
103
付添い屋・六平太5作目 2015.07発行。字の大きさは…小。厄介者、十三夜、駆込み女、初時雨の4話。立見流兵法の遣いて秋月六平太が、裕福な商家の子女の芝居見物などの付添い屋を生業とする人情物語です。此度の依頼は、旦那の横暴に我慢のならない味噌問屋・森嘉屋のお内儀・お栄が、鎌倉の東慶寺へ駆け込む付添いです。東慶寺の御用宿・椿屋に無事送り届けた六平太は、森嘉屋の手代・清七が店の金30両を持って行方を晦ませたことを聞き。もしやと思い東慶寺へ見に行くと、椿屋でお栄と清七が仲睦まじく一緒に泊っているのを目撃し…。2020/09/22
真理そら
57
佐和さんのすばやい結婚離婚は兄離れのためには良かったかもしれない、武家女キャラから町娘キャラになってちょっとかわいい佐和さんである。穏蔵自身もおりきも穏蔵の父親についてうっすら気付いているかも。『駆込み女』が哀しい女の物語ではないのがおもしろい。2022/07/11
むつこ
28
浪人になって12年も経つのにいまだに藩の留守居役・小松一派からにらまれている主人公・六平太、読んでいる私もうんざりする。それでも妹・佐和が登場するといい具合の恋愛模様にニンマリして「佐和ちゃん、頑張れ!」と応援したくなる。今作でも息子・穏蔵が六平太に会いに来ます、やっぱり血が騒ぐよね。2021/01/03
はにこ
18
今回の六平太の仕事はストレスたまりそうなものだったなぁ。おりきさんが命を狙われたり、駆け落ちの手助けだったり、またもや甘栄堂が関わってきたり。。十川藩の連中もなかなかしつこい。佐和には良い話があって良かった。穏蔵のこと、おりきは気づいたのかな?続きも楽しみ。2020/09/07
あかんべ
13
女がらみの話の前半は付添いやの六平太の仕事がらみ。後半はやっぱり十河藩がらみ。突き放す六平太だがそのままでいいのか。佐和の今後に光が見えたのはよかった。2015/09/13
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