小学館文庫 付添い屋・六平太 龍の巻 留め女

著者名：金子成人【著】

小学館（2015/07発売）

• ISBN：9784094060577

内容説明

時代小説界最後にして最強の新人！

　主人公・秋月六平太は、かつて信州・十河藩の供番（籠を守るボディーガード）を務めていたが、家中の権力闘争に巻き込まれゆえあって浪人となった。いまは裕福な商家の子女の芝居見物や行楽の付添い屋（これもボディガード）で身を立てている。
　血のつながらない妹の佐和は、六平太の再士官を夢見て、浅草元鳥越の自宅を守りながら、裁縫で家計を支えているが、本人にその気はない。相惚れの髪結い・おりき、音羽界隈を取り仕切る毘沙門一家の菊次とともに、浮き草な日々を過ごしながら、付添稼業を続ける日々だ。
　その六平太のまわりには、幸せになりきれないが、一生懸命生きている人たちの悩み事が今日も迷い込むのだった。妹・佐和の祝言までを描くシリーズ第一弾。「雨祝い」、「初浴衣」、表題作「留め女」、「祝言」の四話を収録。人情話ここにあり！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[やま]

付添い屋・六平太1作目　2014.06発行。字の大きさは…小。 雨祝い、初浴衣、留め女、祝言の短編4話。 立見流剣術の遣いて秋月六平太は、裕福な商家の子女の芝居見物や行楽の付添い屋を生業としています。 六平太は、義妹・佐和と2人で借家に住んでいますが、六平太を想っている義妹の佐和を無理やり嫁に行かせるのが納得できないです。 脚本家・金子成人さんの小説デビュー作です。 「脱藩さむらい」が良かったので、金子成人さんの本を探してデビュー作から続いて発行されている「付添い屋・六平太」を、読んでみることとしました。

2020/09/13

[真理そら]

こんなに有名な脚本家が時代小説分野に！と驚いたが、やっと読み始めた。人物配置、場面転換などさすがだねえ、と思いながら楽しく読了。15巻目まで出てるのが嬉しい。

2022/07/06

[むつこ]

デビュー作でシリーズ１作目。脚本家が作家になっただけありテンポよく情景が浮かんで読みやすい。藩の内紛によって浪人になり口入れ屋から依頼を受けて付添い稼業で暮らしをたてる主人公。べらんめぇの江戸っ子気質にお侍さんらしくないが周囲の人々みんな協力的でよい人。もっと付添い人との話かと思っていたので意外性があった。表紙のイラストが村上もとかだけあって、爽やかだー。

2020/12/09

[ｉｇａｉｇａ]

佐和に同調してしまうんだよねー。なんか可哀想だったなーと思いながらも、案外いい結果になったみたいでよかった。六平太よりも佐和の幸せを願う私(笑)　このシリーズ意外と多いんですね。ビックリ。

2018/10/15

[み]

新刊棚で最新巻を見かけたので、一作目を手に。初読み？の作家さん。軽〜く読めますが、六平太さんの過去は色々あって、今作の最後はビックリでした。

2025/06/15