内容説明
北大路欣也氏、高橋英樹氏が推す時代小説!
秋月六平太は、かつて信州・十河藩の供番(籠を守るボディーガード)を務めていたが、ゆえあって浪人となる。いまは裕福な商家の子女の芝居見物や行楽の付添屋(これもボディガード)で身を立てている。血のつながらない妹の佐和は、六平太の再士官を夢見て、浅草元鳥越の自宅を守りながら、裁縫で家計を支えている。その佐和を嫁にやって、悠々自適の日々を過ごすつもりが、なかなかそうもいかない。次から次へ厄介事が舞い込むのだった。表題作「あやかし娘」、「武家勤め」、「むかしの音」「霜の朝」の四話を収録。
しみじみ笑えてじんわり泣ける、痛快エンターテインメント!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
101
付添い屋・六平太2作目 2014.06発行。字の大きさは…小。あやかし娘、武家勤め、むかしの音、霜の朝の短編4話。立見流兵法の遣いて秋月六平太が、裕福な商家の子女の芝居見物などの付添いを生業とする人情物語です。六平太は、浅野屋の娘・お絹の付添いで、芝居見物、お稽古と行くがお絹は、父に反感を抱き男と逢引きし子をもうける…。六平太は、義妹・佐和への夫・由蔵の無体な振る舞いに怒り佐和を連れ戻す。これで、六平太と佐和の兄弟がひとつの家に暮らす事となる。佐和をなぜ、わざわざ苦労させたのか、納得がいかない設定だが…?2020/09/13
とし
74
付添い屋・六平太 「虎の巻 あやかし娘」2巻。裕福な商家の子女の身辺警護を身を立てる、付添い屋六平太、1巻を読まず2巻からですが、面白そうですね、妹の佐和さんがいきなり離縁とはビックリですが。2022/02/07
真理そら
56
1巻でめでたく祝言を挙げた六平太の妹・佐和さんが早くも離縁とは…甲斐性があって欠点の少ない妻にこういう微妙な感情を持つ夫は今でもわりといるような気がした。六平太の元許嫁の話もとんでもないとばっちりだけれど、こういう男もわりといるような気がする。要するに自信がないんですよね。「武家勤め」に登場する亀太郎君が可愛いのでどこかで再会したいと思う読者である。2022/07/06
むつこ
32
付添い屋シリーズ2作目。1作目と同時刊行とのこと、出版社がデビューに力を入れた気持ちが理解できる展開だった。4話目の「霜の朝」が好き、相手を想う重さと誤解を霜柱に例える。市井の暮らしに落ち着くことができるのか?六平太の恋の行方が楽しみだ。2020/12/12
アーちゃん
26
シリーズ2作目。前作を読んだのが昨年と間がかなりあいておりましたが、最初の数ページですんなりと作品の中に入り込めました。1作目と2作目が同時発売だったというのがうなずける結末になっております。読みやすさも変わらずでさくさくと読めました。2018/06/14