内容説明
大禍時(おおまがとき)──薄暗くなって禍(わざわい)が起こりやすい夕暮時に、娘が消えるという噂が立った。弥平次の調べで、高家一色家に奉公にあがっていた菓子屋の娘が半年前に行方知れずになった事実を掴むが、店の者たちの態度がおかしい。また一色家にもよからぬ噂があった。事件の真相は何なのか、“剃刀”久蔵の裁きが冴える。
好評シリーズ第17弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひかつば@呑ん読会堪能中
6
第17弾ともなるとマンネリと言われそうだが、短編ならではのテンポの良さと結末の切れ、お決まりの格上に挑む久蔵という最終話まで短編4話を堪能した。欲をいえば久蔵の昔の裁きに「後始末」をつける第三話は一冊の長編で読ませてもらいたかった。2013/05/29
ソババッケ
4
シリーズ17作目。4編の連作形式。今回は久蔵の勘働きから事件へと繋がっていく展開の物語がほとんど。久蔵一家も笹舟一家も特に変化はないが、前作で、久蔵家に小者の太市が加わり、今回からちょこまかと走り回る。「笹舟」や奉行所との連絡係りには最適のようだ。南町と柳橋ではかなり距離があるし、吟味方の与力がたびたび柳橋の船宿を訪れるのはやはり無理がある。「大禍時」では、今回も北町の白縫半兵衛が絡んでくる。「半兵衛シリーズ」を張るだけあって落ち着いた裁きをつけるという設定。★3.32013/05/15
あかんべ
3
町奉行所の者が事件にかかわってしまった話が2題。警官の不祥事は昔も今もあることなのか。2013/06/03
ゆ〜や
3
2番目の妾商売の女が色々な男を手玉に取る話。自業自得の終わり方だけど、解決したことにはなってないよね。まあ、それこそ町方で解決できる問題でもないっちゃないけど。2013/04/27
Suzu
2
剃刀久蔵シリーズ。第2話性悪女と第4話大禍時は両方とも何か胸糞が悪くなった。まー性悪女も死んだし、エロジジイも隠居して大人しくなるようだから良かったけど。でも二番番頭の彦兵衛さんは可哀想だった。バカなオンナにひっかかっちゃったね。。憐れみつつ、そして次巻を読む。2017/06/20