内容説明
日本橋川に架かる橋のたもとにある迷子石。江戸で迷子を探す役目を持ったその石柱に、幼い兄妹が尋ね人の札を貼った。探しているのは、賭場で借金を作った挙げ句に押し込みを働いた父。南町奉行所吟味方与力・秋山久蔵は、手下と共に押し込み犯を追うが、背後にはさらに憎むべき悪党がいると睨む。
好評シリーズ第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baba
29
幼い兄弟が空腹の中、父親の行方を迷子石の「たつぬるかた」に尋ねて紙を貼る姿がいじらしくて、不憫で切ない。当の本人はお定まりの博打で、妻や子を泣かせ人とはなんと弱いものか。久蔵さまがひかる。2017/11/26
Aki
3
表題作良かった。2014/05/22
Suzu
2
剃刀久蔵シリーズ。第四話生証人のお絹に少しイラついた。ま、そもそも何故留吉とお絹を笹舟で匿ってあげなかったのかと思うが、焦って留吉の隠れ家に行かなければ殺されなかったのに。第五話迷子石では和馬が人として同心として少し成長したと感じた。そして次巻に進む。2017/04/13
オレンジ。
2
秋山久蔵御用控の三冊目。2016/05/23
なつき
2
「町奉行所は生かして捕らえるのが定法。だが手に余るときはその限りに非ず」悪党には容赦ない久蔵の決め台詞。表題作「迷子石」の和馬が実に良い。父親を探す子供を見守り、なんとか守ろうとする和馬。彼の成長も楽しみ。2012/10/26