内容説明
新しい戦国を伝える、英傑たち21篇の真説。
戦国時代は日本史の華である、といってよい。
織田信長を筆頭とする「三英傑」、前田利家、明智光秀ら武将たちの活躍、北政所、帰蝶(濃姫)、芳春院(まつ)など女たちのあでやかな逞しさが、さまざまな小説やドラマ、映画などに描かれてきた。
しかし、ここ数年、戦国史は様変わりしてきた。歴史研究の進展や新史料の発見などにより、これまでの通説がつぎつぎと覆され、まったく違った相貌を見せていたのである。
本書は、そうした「新しい戦国」を伝えるべく編まれたものである。歴史小説家・砂原浩太朗が、小説家らしく、フィクションや逸話の面白さも尊重しつつ、近年明らかとなってきた戦国の実像を読者に紹介する。
いたずらに通説を否定することはなく、著者が感じたような高揚感とともに、新説へのあざやかな転換を楽しんでいただける21篇を収録した。
従来のイメージが大幅に修正された、信長、光秀など、英傑たちの新しい実像に迫る本書で「逆転の戦国史」をお楽しみください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たいぱぱ
63
現存する日本最古の算盤が前田利家のモノってエモい!凡将ではなかった今川義元、梟雄ではなかった松永久秀、ヘッポコぴーの朝倉義景の優れた一面など、今世紀に入ってから新資料の発見や歴史研究が進み従来のイメージとは違う「戦国史」を紹介した本。高山右近が前田利家に保護されて加賀で何年も過ごしてたなんて全く知らなかったし、明智光秀の右腕・斎藤利三の娘が春日局なんて知らなかった💦もしくは忘れ去っていた…(笑)。信長の正室・帰蝶や秀吉の正室・寧々の名前が正式にはわかっていないという事に驚いた。テキトーに呼んでたんかい!2023/08/13
kawa
36
最新の歴史学の成果から、戦国時代の実相を分析する由。信長は喧伝されるほどの天才性に疑問等々。本能寺の変の光秀動機は四国説(長曽我部と親しい光秀の意に反する信長の四国侵攻に切れた)が有力は、テイクノート。北の政所をはじめとする有力武将の配偶者の詳細が、ほとんど不明は興味深い。オフィシャルな記録には残らないが、歴史の影で様々な影響力が行使されていたのかもと想像する。2022/05/22
おさむ
33
砂原さんの小説が面白かったので、期待して読んだ。最近は様々な史料によってかつての学説が揺らいでいるという話。結局、結論は出ないし、宙ぶらりんなので、歴史マニアには良いのかもしれないが、私のようなフツーの読者にはいまひとつでした。やはりこの人は小説の方が面白い。2021/10/18
金吾
24
題名ほど目新しいものはないですが、読みやすい本ですので、時間があるときにさっと読むのにいい本だと思いました。2022/08/07
あまね
21
最近、注目している砂原さんの戦国史論。名だたる戦国の猛者のイメージも新しい資料が発見されると違ってくることを本書は教えてくれます。面白かったのは、北政所『ねね』の名前について。歴史の中で女性は分からないことが多く、浸透している『ねね』という名前も推定にぎないということ。砂原さんのねねの本名を推測する展開はとても興味深く思いました。2021/10/17
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