内容説明
チム氏の次男ゲンパに出仕を要請しに行った翠蘭は、王玄策(おうげんさく)一行がギャカルで捕らえられたとの報せをうけた。翠蘭は奪還のための派兵を決め、自らもラセルを連れてゲンパとともにネパールへ向かう。ラセルが王としての素質を示しつつあることを喜ぶ翠蘭。一方、出仕を回避するために翠蘭を罠にはめたはずのゲンパは、いつのまにか翠蘭の思惑どおりに事態が動いていることに苛立つのだが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカ
8
ネパール編。翠蘭の行動力には毎回感心させられる。名前を呼ぶことで相手を従わせる、名前を呼ばれることで相手に縛られる、と言うゲンパがそれを超越したところにいる翠蘭に翻弄されるのがとても好き。今回はラセルの成長にも感動。大きくなったなあ…。2012/10/25
kazunorie
6
シリーズ長いと、読み始めに前作を思い出すのに苦労する。しかも、いつもヒロインは走り回って騒動の真っただ中。ヒロインなのにヒーローのように大活躍中。いいぞ、翠蘭。私は、君の生き方大好きかも。しかし、君のお付には、あんまりなりたくないかな、心臓に悪すぎる。2012/10/09
シュウ
5
ラセルの成長が頼もしい。ゲンパは癖がある人物だけど、ラセルに対しては素直なところがあるな。2017/07/14
プリムローズ
5
一般に、少女小説のヒロインっていうのは、格好いいお付きがつきものだけど、本作はヒロインだけで十分格好良いから満足だ。でも、翠蘭一人に大分負担が行きすぎな気がするから、リジムや朱瓔に代わる支えがほしいところ。2012/10/10
柊
5
このシリーズすごく好きなんだけど、どうしても前の巻の話を忘れがち。ゲンパってそんなにみんなを怒らせることしたんだっけ・・・?と思い返しながら読みました(汗)。正直リジムが登場しなくなってからは物足りない。もっと翠蘭とリジムの話を読みたかったなぁ。そこだけは史実に忠実じゃなくてよかったのに・・・残念。2012/09/15