内容説明
小王に授与する官位標に間違いがあったため、翠蘭は正しい官位標を持ってリジムの待つ小国トゥパロンへ向かう。彼の地で、翠蘭とリジムはある裁きを託される。領主の息子ラドゥンが領民ファダルを助け、その見返りにファダルの娘エレメルを妻に迎えたいと申し入れるのだが、娘には許婚がいて!? 翠蘭とリジムが結婚したばかりだったあの頃の、秘められたエピソードが綴られた待望の番外編!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆきこ
23
シリーズ20巻目。本編から時間を遡った番外編です。リジムと翠蘭が一緒にここ(本の中)で生きている、ということだけで幸せを感じました。しかし同時にとてもせつない気持ちにもなります…。ストーリーはミステリー仕立てで、真相が気になりどんどんと読めました。とてもおもしろかったです。2020/09/07
ミカ
9
翠蘭の隣にリジムがいる安定感。最後はリジムが何とかしてくれるだろうという安心感。久しぶりのこの感覚が嬉しい。幸せすぎて読み終わったとき切なくなった。2012/07/17
シュウ
7
リジムとダワがまだ生きていた時のお話。2人の翠蘭を想う心と行動を見ると、本当に翠蘭にとって、かけがえない人達を失ってしまったのだなと改めて感じた。2016/05/25
白火
3
番外編、聖寿大祭と年明けの後ってことは系列的には「女王の谷」の辺りになるのかな。翠蘭とリジムが一緒にいる今回の表紙を見て「リジムがいなくなってからの話は表紙にもいなくなったんだ」とようやく思い至るなど。我ながら鈍い…。やりとりに懐かしい気持ちになりつつ二人には何時までも睦まじくいてほしかった…と切ないような気持ちにもなる。2020/09/14
ひーたろー
3
久々再読。何だかんだで、この巻がシリーズで一番少女小説っぽい。(このシリーズ、後半はヒーロー居ない大河ロマンだったからな…。)ダワとか生きてて懐かしい。ラドゥンとエレメルのその後も少し語って欲しかった。2016/06/21