内容説明
シャンシュンから帰って1年がたち、翠蘭とソンツェン・ガムポ大王との再婚の日がやってきた。結婚式の夜、大王が血を吐いて倒れ、大王の体調が思わしくないことを知った翠蘭は、ラセルの4人の花嫁候補に会いに、ド氏の治めるツァントゥーに赴く。そこで、翠蘭はアマルカ、ティマルー、ラゲン、プーシェという少女たちとの触れあいのなかで、ある決意をするが…!? 人気シリーズ新局面へ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆきこ
20
シリーズ21巻目。ソンツェン・ガムポとの再婚を前に、草原で一人リジムへの思いを噛みしめる翠蘭の様子に涙が出ました。いつも前向きでしっかり者の翠蘭だけど、こんなにも辛い気持ちを押し殺していたのかと思うと、胸が締め付けられました。愛するリジムの思いを未来へ託すべく、ぜひとも素敵な花嫁を見つけてほしいです。2020/10/29
ミカ
7
草原の真ん中で叫ぶ翠蘭が切ない。城の中では誰にも言えないし、悲しい顔も見せられないんだろうなあと思うと本当に泣きそうになる。そしてラセルの花嫁選び編スタート。また人が増えて覚えきれないので今回は人物相関図を書きながら読みました。まあ当然ながら花嫁選びだけで終わるわけがないですよねー。2012/07/20
きーみん
6
リジムを思って泣く翠蘭にもらい泣き。短編のサシャの理不尽な扱われ方には怒りを覚えるほど。チュツァリはもっと成長しないと。2011/01/02
みかづき
5
このシリーズはヒーロー死亡というのが現行のさまざまな少女ラノベとの特に大きな違いだと思いますが、翠蘭がひとり草原で泣きながらリジムの名を叫ぶシーンは、こちらまで泣きそうになりながら、それでもこういったシーンが読めるからこのシリーズが好きなんだとあらためて思わされました。あと風習や文化の違いというのがすごく感じられるところ。翠蘭の再婚、というか唐の人にとっての近親婚がどれほど忌避されるものなのか、というのもまた興味深かったです。もちろんラセルの花嫁が誰になるかという本題も気になるので、次巻が楽しみです!2013/01/13
シュウ
4
翠蘭の再婚は読んでいるこちらとしても複雑。翠蘭にとってのただ1人は、変わらずリジムということが痛い程伝わってきた。再婚してから、すぐにラセルの花嫁候補を選びに、また旅立つ。旅の多い人生。短編は切なかった。2016/11/25