内容説明
旅の途中で恋したあの人が吐蕃王(とばんおう)!? 政略結婚によって思いがけず初恋を実らせることとなった翠蘭は、吐蕃の人々に温かく迎え入れられ、晴れてリジムの正妻となる。ぎこちないながらも愛を確かなものに深めていく二人。前妻の息子ラセルにも実の母のように慕われ、しばし安らかな愛情に満たされる翠蘭。しかし何者かの陰謀によって、束の間の平安はかき乱されて……。激動の歴史ロマン第二弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らじこ
31
うーん、まぁまぁ面白かったけれど。政治や心理を描写するのが苦手な作家なのだろう。やはり読みにくい。描写が足りない気がする。リジムとの甘い夫婦生活が始まり、リジムのかっこよさに酔うも見せ場はラセルと交代。前妻の子ということで抵抗があったのも最初だけで気づけばリジムとラセルで板挟み。ラセルは純粋で可愛いから逆にリジムが気の利かない男に見える。怒鳴りつけたことに意味があったりと、考えているのだけれどスイランとはすれ違うところが惜しい。かき回すのはジスンかと思いきや彼女の正体はかっこよかった。また会えますように。2016/09/27
みとと50
16
やっと吐蕃に到着し、血の洗礼を受け思いの外前妻の息子にも懐かれ、戸惑いながらも徐々に新しい生活に慣れていく翠蘭。クシェンが魅力的な人物だけにあんまりな退場に愕然としました。先生、容赦ねぇな。新婚の時期ってお互いの意識や習慣のすり合わせの時期でもあるんだけどあっちこっちから余計な口出し手出しがあるんだもの、一緒に川を流れて意思疎通がある状態でないと、表面的な上っ面だけの夫婦になっていたかもね。絆があるなしじゃ寂しい気持ちがもっと空疎なものになっていたかも。やっぱり面白いわ。2015/06/01
ミカ
8
婚礼が序章でいいんですかww 翠蘭がつよすぎてかわいい。あとラセルかわいい。王国を取り巻く問題に加えて、新婚夫婦のやりとりや、親子の物語が挟み込まれて、分厚い感じになってる。2012/06/13
ゆきこ
6
「風の王国」シリーズ2巻目。ようやく吐蕃に到着した翠蘭に早くも困難が・・・。リジムを守れるよう強くなりたいと願う翠蘭が良かったです。吐蕃の国内情勢などはけっこう難しくて、ゆっくり読まないと理解しづらいです。2016/11/11
水城
6
再読。前半では吐蕃に慣れていない翠蘭の戸惑いや憂鬱そうな姿が多かったけれども、後半に動き回っている翠蘭は辛そうではあったがこうやっている方が彼女らしいなと思いました。翠蘭がラセルとリジムの間を取り持ってちょっとずつ親子になっていく。取り合いになってるのには笑いましたね。2014/04/11