内容説明
上州の亀穴峠を行く木枯し紋次郎は突如襲われた。相手は山で育った八人兄弟。山刀、槍、弓矢、それぞれ独自の武器を使い、鍛錬を積んでいる。……行く手には「無」、引き返してもやはり「無」。無宿の流れ者、渡世人はそれでも、命を狙う者たちへ向かって前へ進むほかはない。――非情な紋次郎と哀しい女たちのドラマを描いて、股旅小説に斬新な世界を拓いた伝説のシリーズ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mnagami
4
今回はエンタメ系な話が多かったと思う。もうだいぶ日本国内でも有名な存在になってきて、紋次郎もさぞ暮らしにくかろうと想像される2022/09/30
辺野錠
4
一人一芸の八人兄弟と死闘を繰り広げたり定住を勧められても全くその想像が付かなかったり大物親分たちの前で濡れ衣を晴らしたりと今回は一際話のバラエティが豊かに感じた。特に最後の話は実在人物の国定忠治と関わってちょっと伝奇風味。大物親分達から見た紋次郎評の中の「生きているうちに自然に男になってしまった」と言う言葉が印象に残った。老渡世人の惨めな死を目の当たりにして定住を勧められると言う滅多にないチャンスを得ても全然ピンと来ないのに哀愁。カタカナが混じる地の文も楽しい。2019/11/22
文句有蔵
1
紋次郎、というより、無宿の渡世人が、自分が住まう小さな集落に腰を落ち着け、妻帯して百姓をやると知った時、私ならどうするだろう?私もまた一介の百姓。紋次郎という男の器量も知らぬ身の上ならば、やはりいい顔をしないだろう。場合によっては紋次郎の首を狙った連中が、我が村に傾れ込んで血の海が出来るやもしれぬ。ことの次第によっては、罪もない村人がとばっちりで被害にあうかも知れぬ。それが無宿の渡世人に持つ固定観念だ。そこまで考えれば、追い出す方に加担するだろうなぁ。しかしそれが「渡世」という道なれば、自業自得か☆2014/11/03
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