内容説明
「生きる張り合いも、生き甲斐もなかった。その日が去れば昨日だし、その日が来れば今日だった。明日という日は、ないのである」渡世人・紋次郎が今日生きる自分を守るのは、刃渡り二尺の頑丈な刀。道中合羽で刀を隠し、大勢を相手に変幻自在の戦法を取る。……漠とした不安ただよう天保年間を駆けぬけた紋次郎が、21世紀の現代に時代を超えて甦る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文句有蔵
2
P.242の6行目。「拍子抜けするほど、呆気なかった」??……拍子抜けしたのはアタシの方でござんすよ。天下無双かのように描かれ、後に「一刀流の鬼」とまで呼ばれていたことのわかる剣の使い手が、よりにもよって死闘の始まりに、ゴングよろしく酒瓶代わりの瓢を蹴り飛ばされたが為に、「あ、酒が……」と瓢の行方を目で追ったァ?……お熊婆を失って、何となく紋次郎を哀れに思っていただけに、このふざけた展開には純情を踏みつけにされた気持ちでござんす( -_-)2014/10/20
mnagami
0
紋次郎、さらに人間味が増してきた。シリーズの特徴、実はこういう人間でしたという感じのトリックは健在。2016/07/10
kanamori
0
☆☆☆2011/10/14