内容説明
紋次郎は、死を直視していた。非情冷徹な彼が、狂女の言葉を信じ、あざむかれたのだ。追っ手は二十四人。助かる見込みは万に一つもない。紋次郎の意識は朦朧とした。またある日、紋次郎は六人の大男を相手に決然と立ち向かった。全員を泥田の中に倒し去って行く。「あっしには、今日しかございませんよ」現代的な放浪感覚と、ミステリー仕掛けのどんでん返しが圧巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
辺野錠
2
アクションありミステリーありで話の幅が広いのが楽しい。この巻の一話目で一旦最終回だから生死不明とも取れる終わり方をしただけどそこからの次の話の新シリーズでの初登場シーンが工夫されていたのが良かった。2018/09/26
mnagami
2
ミステリー度は薄くなり、アクション色が強くなった印象。紋次郎VS組織の闘いがメインの作品2017/08/14
文句有蔵
2
p.69の5行目。「物心ついてからこの方、紋次郎はただの一度も自分以外の人間に、心を許したことがなかったのだ。誰も頼りにしなかったし、信じようともしなかった。それが初めて、たったの一回だけ疑おうとしなかった狂女に、紋次郎は裏切られたのであった。」??えーと?……命を繋げてくれたお姉さんは別格としても。シリーズ初っぱなの第一巻第一章にて。紋次郎は信じる友の身代わりになって遠島となった、と書いておりやせんでしたか?センセイ?……花を手折る紋次郎の姿と併せて、ちィとばかり無理矢理が過ぎる巻(^-^;)2014/10/22
狂人29号
1
ミステリ作家としての、著者の妙味が光る。四編中、推理譚が三編。一編は、奇想トリック。聴取を前に、紋次郎が、犯人とトリックをいい当てるものもある。シリーズ最終編として書かれた冒頭作ばかり取り上げられますが、実は、他がユニークな集。2014/09/23
屋根裏の散歩者
1
紋次郎を名探偵に見立てればもうこれは完全なるミステリー。相変わらずの面白さに★★★★です。2009/11/30
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