現代日本の政党デモクラシー

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現代日本の政党デモクラシー

  • 著者名:中北浩爾
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 岩波書店(2013/02発売)
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  • ISBN:9784004313984

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あんころもち

15
日本政治の他の可能性を考えるという意味でなかなか魅力的な本。とりわけ「選挙=小選挙区制」「自民党が勝つか民進党が勝つか」と暗に考えている人にとりわけ勧めたい。本書はまず日本で小選挙区制ができた経緯を明らかにして、他に「穏健多党制」があったことを示す。そして、小泉ー野田期における二大政党の対立の先鋭化、マニフェスト選挙の空洞化を批判する。安倍一強の今なお突き刺さる批判である。2017/06/08

浅香山三郎

14
偶々であるが、先に『日本の選挙』を読んだのが役に立つた。政治システムと選挙システムの両者の関係を主に90年代以降の政治改革と選挙制度改革の推移を中心に描く。エリート競争型と市場競争型の2つの競争デモクラシーのうち、二大政党の差違化を強調する必要性(マニフェスト選挙)や選挙プロフェッショナル政党化(民由合併後の民主党)により、後者が支配的になつたが、マニフェスト原理主義は民主党の迷走の一因ともなつた。著者は、参加デモクラシーの要素を入れることにより、政治システムの閉塞を打破すべきと論じてゐる。2016/11/06

masabi

11
【概要】小選挙区制を核とする市場競争型デモクラシーの導入と行き詰まりの背景を解説し、それに代わる穏健な多党制と参加型デモクラシーを主張する。【感想】1994年の政治改革による小選挙区制の導入と無党派層の増大が競争型の二大政党制を生み出した。政党の看板となるマニフェストも掲げられ政権交代を実現するが、次第に空洞化し、ついには政党なきデモクラシーを標榜する第三党が登場する。2012年出版当時までの政治改革とその結実がデモクラシーの類型によって整理されている。2022/09/11

糸くず

4
80年代末からの「政治改革」、特に選挙制度改革に着目し、その功罪に迫った良著。草の根の市民の参加を重視する「参加デモクラシー」と選挙における政党・政治家との間の競争を基軸とした「競争デモクラシー」、さらに政治的エリートである国会議員を基軸とする「エリート競争型デモクラシー」と合理的な主体としての有権者を基軸とする「市場競争型デモクラシー」を対比させることで、「政治改革」による統治構造の変化を読み解く。いわゆる「政治主導」「官邸主導」と呼ばれる現在の政治の在り方は「政治改革」の結果である。オススメ。2020/07/05

陽香

2
201212202017/06/08

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