内容説明
モンゴル族を統一し、さらにケレイト王国を滅ぼしたテムジン。弟のカサル、テムゲ、長男ジョチらに出動を命じ、タヤン・カンが統べるナイマン王国との戦いを進める。そのナイマン王国の大軍の中に、ジャムカの千五百騎が、ホーロイ、サーラルとともに潜んでいた。崩れたナイマン軍を見届けて馬首を回したテムジンは、眼前にあるはずのない旗を見る。ジャムカ! とっさに吹毛剣を抜いたテムジンだが、すさまじい斬撃を受けて落馬する……。――モンゴル族を統一したテムジンは、ついに〈チンギス・カン〉を名乗る。一方、ジャムカとの因縁も決着、さらなる統一へ向かうことを決意する衝撃の第9巻!
目次
民草を離れて
わが名はチンギス
爪牙のみ
冬に鳴く虫
無窮
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Book Lover Mr.Garakuta
28
【おきな書房】【雪崩読み】:面白かったので、精読したい。ジャムカの気配を感じつつ、版図拡大しながら夜の逢瀬にも、余念なし。2025/06/20
播州(markⅡ)
17
クリルタイによってチンギス・カンと名乗ることになったテムジン。終生、一軍人としての意気込みでいると思えば、意外とそうではなかったようで。軍人ではあるけれども、それよりも草原の男としてのほうが実は強かったのかもしれない。拍子抜けするほどあっさりと立場に馴染んでいる。やりたいことが山ほどあるのだ。トクトアのもとにマルガーシがたどり着く。ここで彼がどのように一皮むけるのかも、また見ものだ。そしてジャムカよ、安らかに。多くは語らない。戦でお互いの言葉は語りつくしたということか。お前の旗はムカリが引き継ぐ。2025/06/27
水面頼光
15
テムジンはチンギス・ハンとなりモンゴル国を統一。そしてジャムカとの決着。どちらかと言うとジャムカの方が好きだったので、ここで退場が寂しい。第9巻、ここまでで折り返し。残りの半分でチンギスは何処まで行くのか。2025/08/29
フク
12
#読了 テムジンとの旅も気付けば二桁巻に。 ジャムカがトリックスターの面目躍如たる大活躍を見せる。 「長かったな、テムジン」2025/08/14
路地裏のオヤジ
10
テムジンは草原を統一し、チンギス・カンとなる。そして袂を分かったかつての盟友ジャムカとの戦いに決着をつける時が来る。サーラルが、ホーロイが倒れ、そしてジャムカに最後の時が来る。ジャムカを草原に葬り去るテムジンのジャムカに対する敬意が感動呼ぶ。草原に蹄の音だけが響き、ジャムカの玄旗をムカリに引き継がせる。2025/11/28




