内容説明
12世紀、テムジン(のちのチンギス・カン)は、草原に暮らすモンゴル族のキャト氏に生まれた。10歳のとき、モンゴル族を束ねるはずだった父イェスゲイが、タタル族に殺害されてしまう。テムジンのキャト氏は衰退し、同じモンゴル族のタイチウト氏のタルグダイとトドエン・ギルテが台頭、テムジンたちに敵対し始める。危機的な状況のもとで、テムジンは、ある事情から異母弟ベクテルを討ったのち、独りいったん南へと向かった……。草原の遊牧民として生まれ、のちに世界を震撼させることになる男は、はじめに何を見たのか? 人類史を一変させた男の激動の生涯、そこに関わった人間たちの物語を描く新シリーズ、待望の第一巻!
目次
砂塵
雪の白さ
曇天に光は
日々の色
原野再び
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ@no book, no life.
100
実に僕にとっては久しぶりの北方文学。今度こそはと先々月から順次刊行が始まったチンギス紀を。かの幻冬社の見城徹氏は、引退したら北方謙三の中国文学に浸りたいと確か著書で示されていたが、変わらずそれ程酔わせてくれるアイラモルトウイスキーさながらの第一巻なのであった。つまり癖の強い、ガツンときて喉を灼くかの如くの北方節の洪水。さて、これからのテムジンとの人生の旅と闘いに沼の如く酔いしれていきたいものである。なお、巻末の今村翔吾氏の解説にもまた改めて酔いしれる。2024/12/01
海猫
82
チンギス・カンのことや時代背景などはろくに知らないがその点は問題なく読める。抑制の効いた文章が素晴らしい。出てくる人物が見慣れないカタカナで部族名もちょっとややこしかった。しかし、あまり拘りすぎず読み進めるとそれぞれのキャラが削り出されるように立ち上がってくる気がする。第1巻なので大きいドラマはまだ無く下地固めといったところか。主人公はテムジンであるが今のところジャムカのほうが印象深い人物として残った。あと食事シーンが美味しそうで、特に石酪というものは食べてみたい気持ちになる。とりあえず初巻はこんな感じ。2024/11/13
chiseiok
37
待望の月間文庫化。17ヶ月間また北方大中華ワールドにどっぷり浸れるのかぁ…オラわくわくすっぞ!『三国志』『史記』の単体(充分に長いw)シリーズももちろん良かったけれど、やはり『楊家将/血涙~水滸伝~楊令伝~岳飛伝』と、連綿と紡がれる巨大サーガのその先が語られる『チンギス紀』には自ずと期待値が高まります。物語冒頭、弱冠13歳にして弟殺しの咎を背負った主人公テムジンが、故郷から彷徨い出て金国へと苛烈な砂漠を越えてゆく。抑制された感情表現や広大な大地の情景描写がやはり絶品、御大衰え無し。毎月20日が楽しみだ〜。2024/11/10
Book Lover Mr.Garakuta
30
【おきな書房】【速読】:群読みにならなければ精読したい本だが、モンゴル族の逞しさに、心打たれた。NHKの人形劇にならないかと思うほど面白くて、とにかく登場人物が多くて対人相関図や地勢図があればなお良いかもと思った。今後が楽しみなシリーズである。いざ次巻へ。2025/02/14
Mzo
18
遂に文庫化!待ってました!北方作品の文庫化にわくわくするのは何度目か。『三国志』や『水滸伝』のように、第一巻から胸踊るシーンがあるわけではないけれど、それでもやはり今後への期待は最大級。北方版"蒼き狼"を、17ヶ月堪能させていただきます。2024/10/20




