パレスチナ問題の展開

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パレスチナ問題の展開

  • 著者名:高橋和夫
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 左右社(2021/04発売)
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  • ISBN:9784865280074

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内容説明

パレスチナ問題とはなにか。 国際政治のダイナミズムのなかでの中東情勢の変化がわかる。 宗教、民族、石油をめぐる利害の交差による紛争と難民問題はいかにして起こったか。 ISやシリア内戦とはどう関係するのか。 また、ジョー・バイデン大統領就任までのアメリカの中東政策と バーニー・サンダースにみるようなパレスチナ問題への新しい波とはどのようなものか。 アメリカの中東政策も詳しく見ていく。

目次

はじめに

第一章 パレスチナ問題以前のパレスチナ
五百周年/砲兵将校/逆三角形/シオニズムのネガティブ(陰画紙)/
ハジ・アミン・フセイニー/夢と悪夢

第二章 戦うユダヤ人国家
超大国のディレンマ/スターリンの選択/自由将校団/モスクワのディレンマ/スエズ危機/ノルマンディーの英雄/ナセリズム/六日戦争/生ける屍/イスラエル国防軍/東南アジアの「イスラエル」/
マサダの誓い/モサドの活躍/核/アメリカの援助/「蜃気楼」から「幽霊」へ/戦場から議場へ

第三章 アラブ世界の反撃
カラメの戦い/パレスチナ解放運動/PLO/パレスチナ国家/ユダヤ人とは?/ヨルダン内戦/ナセルの後継者/十四時〇五分/奇襲/六時間戦争/最後の手段/戦争による平和/核警戒体制/往復外交/石油危機

第四章 変わるイスラエル
カーター/ビギン、ベギン、ビーガン/「占領地」「解放地」「管理地域」/もう一つのシオニズム/三階建ての家/イスラエルのアラブ化/パレスチナとパレスチナ人/キャンプ・デービッドへの道/エジプト対アラブ連合/キャンプ・デービッド/最後のエジプト兵まで/ベイルートへ

第五章 レバノン戦争
統計という名の虚構/国の中の国/スフィンクスの計算/ファタハ・ランド/湾岸戦争のリハーサル/ヘルモン山の雪/サブラとシャティラ/サッダーム・フセイン/キャンプ・デービッドの果実/パレスチナ人の「発見」/選択としての戦争

第六章 ペレストロイカの影で
「世直し」/アリアー/アサド/PLOへの打撃

第七章 インティファーダ
ダビデとゴリアテ/「炎上」/大分県と奄美大島の半分/電話を待ちながら/ダビデの細胞分裂/「占領地都民」/真の「イスラエル」/パレスチナ解放運動の力学/アメリカ・PLO対話

第八章 湾岸戦争と中東和平
イスラエルの恩人フセイン/「リンケージ」/もう一つのパレスチナ問題/アラファト金脈

第九章 オスロへの道
アメリカのリンケージ/ユダヤ・ロビーの本音/戦略的資産/ゴルバチョフのプレゼント/ノルウェーの森、スカンジナビアの家具

第十章 ラビン/その栄光と暗殺
ネクタイを締められなかった男/エンテベの奇跡/ラビンのカム・バック/凶弾の思想/ペレス、ナンバー・ツーの悲劇/「エンジニアの死」/報復の報復/イスラエルのアラブ人

第十一章 ネタニヤフとバラク
ネタニヤフ一族/「ビービー・ゲート」/初めて公選された首相/神の贈り物/ネタニヤフの功罪/ピアノを弾く「ゴルゴ13」/ラビンの後継者

第十二章 スフィンクスの謎/シリアの故アサド大統領
アサドのプロフィール/党と軍へ/アニセ・マフルーフ/軍事委員会/孤高の電話魔/「ダマスカスのスフィンクス」/アラウィー派の支配体制/死人に口なし/時間との競争/眼科医の眼識/シリア内戦 /アサドスターンとクルディスターン/エルドアンの変心/計算できる敵

第十三章 シャロンとガザからの撤退
難民キャンプとキャンプ・デービッド/国境/入植地/エルサレム/水/難民の帰還権/第二次インティファーダとシャロン/キャンプ・デービッドの真実/シャロンの計算/不死鳥の死/分離壁とガザからの撤退/パレスチナの分裂/シリアの原子炉爆撃

第十四章 オバマ
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

180
戦争に次ぐ戦争。少し記憶にある第4次中東戦争では、サダトに攻め込まれたイスラエルがソ連に核弾頭を向けた所で終わったと著者は推測。レバノン戦争以後のイスラエルは軍事力で周りを圧倒し、湾岸戦争ではイラクのミサイルを浴びたものの、そのフセインを支持したPLOが干されて得をした。神の意志だとするパレスチナ入植によって今も数百万人が悲惨な境遇に置かれている。資金を出して入植を助長し続けた米は、不良息子の素行に悩む父親みたいに和平の仲介をくり返すが、トランプはそれさえせずイスラエルを支援して福音派の機嫌を取り続けた。2023/06/11

りんご

34
気になってネットで調べてすぐ忘れて、ってのを繰り返してるイスラエルとかパレスチナとかの問題。本で読むのは初めてです。キリスト教では裏切り者はユダヤ人のユダ。ここから嫌われる運命になったユダヤ人が、「ユダヤ人国家作るべ」「ルーツはエルサレムだべ」ってパレスチナに集まり出した。これがプロローグ。んでなんやかんやずーっとやってる。和平のために譲歩しやすいとこは先に話を済ませちゃったせいで、絶対譲れない部分だけ残してしまって、譲歩した部分が逆に邪魔してしまってるみたい。まだ全然理解してないし忘れそう。2023/11/18

coolflat

17
23頁。ドレフュス事件。ユダヤ人をいち早く解放し、ユダヤ人の同化が最も進んでいるフランスでの事件だけに、ユダヤ人の受けた衝撃は大きかった。反ユダヤ主義に対して理性で立ち向かおうとする流れが弱まっていった。偏見や差別といった非理性、反理性的なものに対し理性で立ち向かおうとするのは不可能であり時間の浪費である、との議論が強まっていた。ユダヤ人は自らの国を持たなければならない、との声が高まっていった。その中心人物はこのドレフュス事件を取材したオーストリアのジャーナリストテオドール・ヘルツルであった。2023/11/01

ほうすう

12
それなりに厚みはあるが比較的分かりやすくパレスチナ問題について解説されている。トランプ政権・バイデン政権といった(2024年時点での)ごく最近まで扱われていることも利点の一つであろう。この一冊さえ読めばとりあえず最近の時事ニュースもだいぶ理解できるようになった気がする。大変勉強になった書。2024/03/25

駒場

5
イスラエルがまた空爆を始めてガル・ガドットがまたそれに賛意を示すという一連の流れをみて読み始めた。パレスチナ&アラブ世界(イスラム世界)VSイスラエル&アメリカというクソ解像度でなんとかニュースを追っていたレベルの人間からすると、ま~わかりやすくて面白い!アラブ世界にはパレスチナ支持の大義はあるが、国ごとにパレスチナに思うところもあり、決して一枚岩ではない。冷戦や、アメリカ国内の選挙事情、政治家個人の考え、軍事面のテクノロジー変化、そして人口動態まで、あらゆるファクターがこの地域の政治に関わっている2021/06/05

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