内容説明
江戸の「お騒がせ男」として名物男の蟋蟀(こおろぎ)小三郎に頼まれて、知恵をかした“窓ぎわ同心”の藤木紋蔵。そのために、面子をつぶされた南町奉行所御奉行が烈火の如く怒る! 予想外の逆恨みを受けることになってしまった紋蔵の進退やいかに? 人気シリーズ最大の〈失職〉危機が迫る最新作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
63
2021ナツイチ『九十九藤/西條奈加』を読んだ勢いで読み始めた本。人宿「八官屋」親方の捨𠮷を思い出したので。 捨𠮷の出番は一瞬で、江戸の「お騒がせ男」蟋蟀小三郎がちょろちょろしてた。最後の数行、さすがです。御奉行もここまで。 そして そして、 文吉の将来が大きく変わった巻だった。文吉が成長する姿をもっと読みたかった(; ;)2021/07/26
RED FOX
12
「御褒美取るべく巧みにて偽りの訴人いたし候もの 敲のうえ中追放」普段は紋蔵を嫌ってるのに、しかも関係ないのにピンチになると紋蔵に頼る上司達が相変わらずだが紋蔵の解決案が毎回楽しみ。2024/10/14
蕭白
6
安定した面白さです。2019/09/23
qoop
4
長期シリーズながらパワー衰えず読ませるのは、史実に基づくバックボーンの厚みと、無常感を漂わせながら落としどころを巧く捉えた著者の構成力、そして個性的な上にリアリティを感じさせる人物造形に因る。本書では他作品の蟋蟀小三郎を登場させた点が目を引くが、奉行のキャラクターが著者らしい曲者ぶりで面白い。皮肉なラストも含め、著者の作品ならではの味わい。それにしても、こうした作品を書き続けられる筆力には感服する。2019/12/30
ぺしみち
0
文吉、勿体ない気もするけど仕方がないのかなー。2020/06/15