内容説明
「わたしを騙したんですね」「なんといっていいか…」手習塾で予期せぬ再会をしたわけありの男女を放っておけない紋蔵は。手習塾市川堂の男座の師匠を務める、青野又五郎を目の当たりにした安芸広島浅野家の奥女中の奥林千賀子は、「わたしを騙したんですね」と言い放つ。南町奉行所の同心、藤木紋蔵が、次々と持ち込まれる厄介事をさばきながら、ついにたどりついた二人の事の顛末はいかに?シリーズ随一の静かな“恋物語”誕生。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
14
短編集ではあるが、一冊を通して手習塾市川堂の男座の師匠青野又五郎が秘していた過去が明かされる。正体を暴かれ塾を辞めた青野又五郎。頼りになる男師匠がいなくなった手習塾市川堂に乗っ取りの罠が仕掛けられる。そんな中で好きだったのが「牢で生まれ牢で育った七つの娘」。死刑囚がそっと牢の中で産んだ子ども。母親が刑死した後も女囚たちに育てられたその娘は、周囲に幸運をもたらす子だった。幸運に恵まれなかった女たちが生み育てた幸運をもたらす子。そういうことがあってもいいと思った。2019/04/04
RED FOX
13
「相手より不法の儀を仕掛け、是非なく刃傷に及び人を殺し候もの、遠島」不労所得を奪うため親戚の子を育てた罪とは。相変わらず上司の無茶振りに悩む紋蔵が調べ考えた裁きとは。面白い。2024/10/05
蕭白
9
今回は面白かったです。塾の先生の過去話が個人的には気に入りました。2017/12/20
タツ フカガワ
8
シリーズ13作目。全8話のなかで「真綿でくるんだ芋がくる」「牢で生まれ牢で育った七つの娘」が面白かった。が、なんといっても全編を通して描かれる、文吉たちの手習い塾の師匠、青野又五郎の意外な過去と苦悩が読み応えありました。それとは別に、町奉行所は12月25日が仕事納めで、仕事始めは1月17日だったことにちょっと驚いた。2019/02/15
しんこい
6
このシリーズもこれで終わり。ちっとも居眠りしなくなったし、縦軸がややこしくて個々の短編はどうもな部分もあるが、江戸時代の法律も運用も複雑で、コンピュータもない時代に前例さがすのは大変だ、と今回も思った。2020/06/23
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