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内容説明
帝国軍の反撃により装甲戦力が壊滅し、抗・帝国軍は頽勢に転じた。既に目的を達成したことを知るテロリスト達は、自決の道を辿ろうとするが、その胸中に渦巻く実感への渇きは、倦むことを知らずのたうつ。帝国人を殴りつけたい。彼らが泣き喚き、許しを請う様を見たい──。そこに入った帝国軍人からの通信。電信回線で西方諸国中の人々が聞くそのアリス・L・マルヴィン少尉の声は、謝罪ではなく、三つの要求を突きつけていた…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
218
アリス少尉も、オーランド伍長も、2人の関係も、テロとの戦いも、技術の革新も、帝国の進退も、いろいろなものが「後戻りできない」状態になってしまった。正義とはなんなのか、テロリストたちの行動原理とは何か、かなり哲学的な内容になってきていて、読むのに気力がいる。しかも、単行本全体の7割くらいがずっとアリス少尉の演説(説得)に費やされていて、これはこれでなかなか破天荒な一冊なのかもしれない。この物語がどう終わるのか楽しみ。2017/09/26
capeta
13
正義の帰結、到達点となろうとしたアリス。シャウラとの正義とは何ぞやという会話には痺れた。会話の最後にやるせない気持ちになるも、束の間、デカブツが遂にアリスに言ったー!理由が自分であることを確認するためという、これまた自己中な発想。もう最高。早く次の話が読みたい!2018/07/05
ピク
13
世界中が、戦争の後遺症を今も引きずっている テロだってそうだ それら総ての「戦災」に立ち向かう答えを21巻かけて思索し続けるマンガは、まだその思考を止めない わかったフリした社会学者が卑劣な相対主義に飲まれても、このマンガはそうした弱さすら肯定した上で、でもまだより良い正義があるハズだと求め続ける その何度目かのピーク。『進撃の巨人』好きな人とか絶対好きだと思う。死ぬほど重く苦しいテーゼの果てに、目を背けたくなるバイオレンスの果てに、ここにどんな少女マンガも裸足で逃げ出すほどのロマンスが爆誕する 顔真っ赤2017/10/05
十二月の雀
13
人の歴史は、「戦争の歴史」とよく云われるが、それは事実の一側面でしかない。振り返れば確かに、殺戮と破壊ばかりしている。それが無くなったことは人類史には無い。だが、破壊や殺戮の一方で、愛や創造を辞めてしまったことも、人類史には無い。「どうすればより善くなるのか?」人が哲学を棄てたことも無い。それも歴史的事実。理想論上等。人は確かに「高み」へ近づいているはず。そう信じる人が居なくならないことも、歴史的な事実だ。これからも正義という名の「幽霊」を、人は追い求める。2017/08/22
かずまん
13
至高2017/08/19