- ホーム
- > 電子書籍
- > コミック(少年/青年)
内容説明
帝都各所で市民の虐殺を続ける抗・帝国軍の高機動装甲車『蠍の類型』8輌に対し、それぞれ対決を余儀なくされた陸情3課。火焔放射兵装を以て1輌を撃破したオーランド伍長だが、その代償に彼の肉体と精神は軋みゆく。同じ頃、アリス少尉は目立つ馬上にある自らを囮とし、避難所に乱入してきた1輌を市民から引き剥がしたものの、手にする武器は双剣メーネのみ。その『帝国の騎士』が、鋼鉄で覆われた敵に抗する術は…!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ピク
13
今、自分の中で世界で一番尊いマンガ.要素が絡まり過ぎて説明が難しいのだけれど、アニメ好きに伝えるならFateが観念的に描いた「正義の味方」というテーマを具体的な戦場で具体的な戦術や選択で絶えず描き続けている物語.最近はもうずっと戦争中としか言いようのない話を描いているのに、テーマはずっと「戦災被害の戦後復興」で、現実のこの国を覆う空気を逃げずに直視しリンクしている.過去に目を背け謝罪をやめることが「未来志向」などとほざく臆病な政治家共に読んでほしい.その思考が何故憎悪の呼び水になるのか、それがよくわかる.2015/05/24
ぺぱごじら
12
帝国VS.抗帝国(アンチアレス)の戦いの潮目が変わる。互いが持つ武器の差異がいかほどのものでも、それが決定的な差異にならない理由がある。物語を繋ぐ『interval』が本当によく利いている巻。2015-582015/04/18
死屍発苦
11
反撃ムードが高まるなか伍長だけ不穏すぎて心配だ2015/04/18
さーしゃ
7
戦いよりも、革新的な技術は不可逆的に世界の価値観を変えてしまう、というところがとても興味深かった。新しく浸透したものはそれ以前にあったものを淘汰するとは限らないけど、役割を変えてしまう。たとえば、そのうち紙の本と電子書籍も、そういう関係になるかもしれない。2015/05/20
HARD SEVEN
7
戦争と戦場をこんなにも漫画で描ける、描いている作家はいないんじゃないか。三課の戦闘はこれ以上ない活劇。だが、それだけでは済まさない。戦争も戦場もワンサイドで描いた方が簡単なのを私たちは知っているから。ケルビムのいう「取り戻せない変化によって失われた世界」について、私たちは綺麗事だと一蹴して省みない訳ではないはずだ。信じるしかない。より良くなっていると、もっと大切なものがあると。戦うものの指針は、それしかない。光に向かうしかない。痛々しく切なく救いあれと祈らずにはいられない。2015/04/29