内容説明
大日如来はどのような仏身なのかを説く「即身成仏義」。言語や文章は全て大日如来の活動とする「声字実相義」。あらゆる価値の共通の原点は大日如来とする「吽字義」。真言密教を理解する上で必読の三部作。
目次
即身成仏義(二経一論八箇の証文 即身成仏の頌 ほか)
声字実相義(大意 釈名体義 ほか)
吽字義(字相 字義 ほか)
原文訓み下し(即身成仏義 声字実相義 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すしな
48
032-24.密教というと加持祈祷とか梵字・マントラとか神秘的なイメージが強かったのですが、基本は大日如来と一体となるというのが覚りで、むしろ神話は否定しているということだったので、今まで逆方向で捉えていたことに気づかせてもらいました。また、密教は念仏を唱えると成仏できるというような安直な教えではなく、自分本来の仏性に立ち返った時に大日如来と一つになれるということで、やはり人間それぞれ個性や才能があるのだから、そこに気づいて活躍できる環境を作ることで成仏できるというのは理にかなっているなと思いました。2024/04/03
kazuさん
25
即身成仏義を読み、空海の偉大さを実感した。仏教の歴史は、小乗、大乗、密教と進化し、空海が密教の即身成仏理論に行き着く。真言密教によれば、凡夫 (衆生)と宇宙の中心に位置する大日如来は一体化しているが、凡夫はそれに気づいていない。その教理を知れば、凡夫が大日如来となり、一体化して、即身成仏できると解いた。一体化すると、この世での素晴らしい生活が待っている。これまでのように、あの世に行くまで待つ必要はなくなった。この本の編者である加藤氏は、空海による仏教感の大転換であり、発想のどんでん返しだと解説している。2024/01/12
うちこ
5
なんでここまでわかってたのだろう。わかる人にはわかるものがあるにしても、どうにもカリスマのひと言では片付けられない言語力。この本を読んだら尊敬を通り越して「なんなの!」という感想しか出てこなくなりました。空海さんのサンスクリットの理解の粒度とその変換センスに驚きます。「言語」の説明を読むと、しっかり「空海式流出論的一元論」とでもいうような思想が確立されています。 アートマンもマナスも、言う・話すの va も、静寂・平穏・シャーンティの sha もとっくに平安時代に説明済みだったの!2018/11/18
ボタン
1
『即身成仏義』大日如来の身体は、私たちと同様、地水火風空識で構成されている。「悟れば仏、迷えば衆生」の違いのみ。我身・仏身・衆生身も実は平等(「華厳経」性起品)。 『声字実相義』自らの可能力から生じる時、微粒子が集まって物質が生じる。「曼荼羅の考え方を知ること」のみが成仏の条件。「本来、大日と同じ我々」が努力する。 『吽字義』「衆生の願いを成就する」意味を含む、「大日如来を表す吽字」を四分割。「カ」因縁。「ア」すべてのものは、本来、生じない。「ウ」大日如来の智慧が心の中に実在。「マ」いかなる場所にも至る。2024/05/23
yuya
1
本屋2019/07/01
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