内容説明
神戸尊が早朝に発見した女性の遺体をきっかけに、警視庁と警察庁の対立が浮き彫りになっていく「予兆」、あるペンションに集まった人たちの真の目的を追い、密室で杉下右京の推理が繰り広げられる「招かれざる客」など、5篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
再び読書
28
テレビで見た南果歩の小声の告白のインパクトが凄かった。右京も歯が立たない感じもして、ぼくの中で歴代相棒シリーズでもベストテンに入るエピソードに感じた。でもノペライズとしては最後のエピソードには涙が潤んで困った。逆境にも負けずに妹を思う心に参りました。神戸尊の人間味か出た巻でもありました。2020/08/21
二分五厘
12
『予兆』神戸君の女子力知識が、右京さんもあきれるくらい役立つとは!『聖戦』UFO♪を口ずさみなからターゲットを爆殺。ただの主婦が特命係に宣戦布告。余命わずかの母親への対応で右京と神戸、真っ向から対立!警察官のの矜持のためにひたすら正論を吐く右京。わかりあえない二人。『招かれざる客』一夜の宿の密室劇。泊まり合わせた客達の正体は。右京さんのごろつき具合がいい感じw。『通報者』少年はなぜ嘘をつくのか。神戸君が陰に日向に少年を見守る。「きみはもう十分頑張った!もう十分だ」クールで人情派のギャップがいいてすね。2016/08/09
だまし売りNo
9
実際問題として復讐には積極的な面がある。「聖戦」では抜け殻のような人生を送っていた寿子が復讐を計画してから、明るくなり、生き生きとした。仕事ぶりも変わり、職場に不可欠な人と評価され、ファッション雑誌の読者モデルにもなった。復讐心が生きる喜びを与えるという人間の現実をドラマは直視する。2019/04/20
aki
9
聖戦の衝撃が抜けない。古沢良太さんの作品と分かって納得。2014/05/16
BIN
8
「聖戦」だけはドラマで見たことがあり、「最高の気分よ。あんたの亭主をバラバラにできて…!!」というところはゾクッときました。「通報者」の祐太は妹想いの切れ者お兄さんで、神戸さんが泣けるのもよくわかる。「招かれざる客」の右京さんの脅し文句が映像で見てないので想像がつかないので、非常に気になる。2015/02/26