内容説明
『三国志』決定版、第7巻。曹操、魏王となる――。荊州において劉備の勢力が膨張している。孫権は本気で荊州を劉備に任せたのであろうか。北方にいる曹操の目には、両者は協調しているように映る。そして西方には馬超と韓遂が――熾烈な戦いを進める初老の曹操にとっていまや歳月さえも障害になりつつある。建安21年、魏王となった曹操は、後継を誰にするか迷いの中にいた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k5
60
劉備のサイコパス感が生きる蜀征服(もしくは乗っ取り)篇。関羽とか張飛はあまり盛らずに描かれてるんですが、趙雲とか龐統はすごくカッコよく描かれてますね。そして張遼。本巻の終盤は曹操の後継者問題ですが、本当に三国志って人間のエピソードがバリエーション豊かで楽しめます。2025/02/19
Die-Go
43
図書館本。いよいよ劉備の蜀獲りが本格化する。聖人君子ではなく、策謀廻らせるあくどさも持ったキャラなのが正史準拠ならでは。一方魏の曹操の元では臣下の世代交代が進む。荀彧然り、荀攸然り。★★★★☆2022/04/23
Book & Travel
40
劉備が蜀に侵攻し勢力図が固まってくる。恩も恥も無いと本作では評価の低い劉備だが、ここへきて器の大きさと人としての成長が見られ、節目節目で心服する人物が現れるのが興味深い。張飛の将としての成長が描かれるのも嬉しい所。一方呉は大黒柱の周瑜が早逝するが、若いが人を良く見る孫権を、魯肅や呂蒙ら良将が支える。国力を回復させた曹操は、西方で馬超と、合肥では呉との攻防。天才的な戦略と人材登用は衰えないが、権力者の怖さを覗かせる場面も。三人の時勢の読みや人心の掴み方は其々に現代にも通じる所が感じられ、読み応えがあった。2022/05/25
ジュール リブレ
37
全12巻の半分を過ぎました。いよいよ三国鼎立。劉備が蜀をとりました。この先は、いよいよ悲しいシーンが続くんだよな、と、2千年前の歴史に心を寄せる。淡々とした筆致と、粛々とした時の流れを感じ、味わいながら、じっくり読み進めたい。2019/08/19
みや
34
劉備が荊州四郡や蜀を手に入れる流れや呉との関係性が、余計に盛った部分が無いからこそ凄く分かりやすく、色々と納得がいった。ほんの些細なことであろうとも、全ての出来事は連綿と繋がっている。そこが丁寧に解かれていくのが本当に面白い。劉備と関羽、劉備と孫夫人の仲が険悪なのには驚いた。この先、同じ歴史でも全く違う見え方になりそう。孫権が呂蒙と蒋欽に勉学を進め、成長した呂蒙に対して魯粛が尊敬の念を素直に抱くエピソードがとても好き。呉は全体から家族のような絆を感じる。荀彧の死が突然な上に不可解すぎて気になって仕方ない。2019/05/16
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