内容説明
靖國神社を皮切りに、築土神社、神田明神、首塚、兜神社、烏森神社、稲荷鬼王神社、鎧神社、さらには成田山新勝寺へ。お花見に出かけたはずの棚旗姉妹と桑原崇だったが、いつしか将門ゆかりの地を巡る小旅行に。日本を代表する大怨霊、将門の真の姿とは、朝廷からの理不尽な要求をはね除けた救世主だった!? (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
126
シリーズ第12弾は〈~ventus~〉一冊まるごと将門。高校まで東京に住んでいたが、こんなにたくさん関係する神社や史跡があるとは知らなかった!何より道真・崇徳と並ぶ三大『怨霊』ではなく『御霊』なのだと見事に覆すのはお見事!鉄の如き巨大な身体や斬られた首が飛ぶまでの執念など既知のエピソードが導く粗雑な暴れん坊の印象が皆から慕われる紳士にまでひっくり返る衝撃!そこでまた語られるのはタタラ…そりゃ同じ『よろい』でも『甲』が『鎧』にかなうわけない!並行して描かれるストーカー話は次作への繋ぎとしても微妙だったけど…2022/08/20
gonta19
98
2009/11/14 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2017/6/25〜6/28 7年半ものの積読本。QED ventusシリーズで、今回は平将門がテーマ。関西人なので今ひとつ土地鑑もなく、作品世界に入り込みにくかったが、いつもながら興味深い説であった。シリーズ前作で登場した神山禮子が良いアクセントになっている。椹野道流さんの解説にあったが、次の河童がとてもきになるなぁ。いつ読める事やら。2017/06/28
ポチ
44
再読。平将門も藤原氏の政治の為に怨霊のレッテルを貼られ、それが現在迄も続いていると思うと恐ろしく感じる。本当は怨霊ではない証拠として、将門公を祀っている神社は、怨霊封じの結界が張られていない。むしろ自由に駆け回って下さい!と解放感溢れる造りになっているとか。そして、何より庶民の味方だったから、今もたくさんの人々に慕われているのですね。機会があれば、本誌に掲載された将門公に関わる神社を参拝したいです(^^)2016/12/04
とも
36
★★★☆ventusシリーズラストは大怨霊将門をテーマに、福島、茨城、東京を駆け巡る。別にこの道筋を辿りたいとは思わないが、とはいえやはり将門、魅力がある。昔読んだ海音寺潮五郎の『平将門』と酷似する強いが優しすぎる将門像に酷似し、嬉しい半面哀しさもある。一つ言えることは、権力の前では出る杭は討たれる。そこに、三悪人と評される尊氏や非業の死を遂げた龍馬や西郷とオーバーラップし、だからこそ魅力的なのかもしれない。2018/02/09
ヒロユキ
33
非常に地味な回だったけど、解説より河童への繋ぎみたいな部分もあるらしいので次作に期待。将門の考察に関しては今までのシリーズ通りの出来なので安心して読めます。2012/08/10
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