内容説明
石田三成の家康に対する敵意はますますつのった。だが皮肉にも彼は、秀吉子飼いの七将の襲撃を避けるため家康の庇護を受ける羽目に。いったん三成を近江へ帰した家康は、上杉討伐を名目に出兵を決行。と、その留守を狙って三成挙兵、家康はただちに軍を西へ返す。関ケ原前夜、虚々実々の駆け引きが続く!
感想・レビュー
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starbro
154
『★山岡荘八版徳川家康全26巻完読幕府』 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11539472?sort=book_count&order=desc 今回は、第十七巻、愈々カウントダウンが始まりました。『関ケ原への道、決戦前夜』の巻でした。徳川家康と淀君との間に男女の関係があるという噂は、史実でしょうか? 続いて第十八巻へ。トータルの感想は、全26巻完読後に。2020/04/02
keroppi
75
昨日からNHK大河で「麒麟がくる」が始まった。その主役、明智光秀の娘である細川ガラシャの死も、この巻では描かれている。関ヶ原前夜、多くの命が、失われていく。時代の流れとは、そういうものだろうか。天下泰平を目指す徳川家康だが、失われたものも多い。次巻、いよいよ関ヶ原だ。2020/01/20
ともくん
65
関ヶ原前夜、家康と三成の駆け引きが佳境に入っていく。 家康の老獪ぶりが際立つ。 信長、秀吉と続いてきた天下泰平の夢。 家康が見事にその夢を叶えようとしている。2019/11/14
財布にジャック
58
関ヶ原前夜。もう後戻りできないところまで来てしまいました。ミステリーのように先がどうなるか分からない訳ではないのに、歴史物ってあらすじが読めているのに、何故こんなにドキドキワクワクが続くのでしょうか。今回の巻の中で印象的な人物は直江兼続、大谷刑部、ガラシャの三人でした。そして、沢山の武将達の思惑が絡み合って、ついに関ヶ原なんですね。次巻が楽しみ過ぎます。2012/04/24
さつき
43
佐和山に隠退した三成ですが、家康とは倶に天を戴かぬと決然とした意志を持ち続けます。そんな三成を見守り続けるお袖の献身が痛々しいです。この作品の三成は横に女性を配することで哀しさが際立ちます。味方にならずば斬ってくれ、と言われ友情に殉ずる大谷吉継。陰謀こそ我が人生のような安国寺恵瓊。西の騒動が足枷になり攻められないと見切った上での直江兼続の啖呵。三成挙兵を石治少と大刑少の逆心と言い切ってしまう家康は自らが天下を預かれる器か神仏との賭けに出ます。天下分け目の大戦さに向けて人々の思惑が絡み合い目が離せません。2017/02/04