内容説明
光秀を討って主君の仇(あだ)を報じた秀吉はその手柄を盾として、天下取りへの活動を開始した。最大の敵・柴田勝家を倒すにおよんで、もはや天下に敵なし、と見えた。しかし、武田の旧臣をことごとく随身させて、着々と勢力を伸ばしつつある男がいた。それは、むろん家康。両雄の確執は日に日につのるばかり。
感想・レビュー
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starbro
177
『★山岡荘八版徳川家康全26巻完読幕府』 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11539472?sort=book_count&order=desc 今回は、第九巻、漸く1/3迄来ました。賤ヶ岳の戦いから柴田勝家死去の巻、柴田勝家の男気を感じました。しかし主人公の徳川家康が全く登場しなくても良いのでしょうか?続いて第十巻へ。トータルの感想は、全26巻完読後に。2020/03/25
ともくん
61
主役は、豊臣秀吉。 ついに、天下取りへの第一歩を踏み出した。 戦巧者ぶりを、遺憾無く発揮。 まさに、秀吉行く所に敵無し。 勝つ者と、敗れゆく者。 その差は、紙一重。 天下を取る、最後の一人になるためには、紙一重の差を切り抜けて行かなければならない。2019/08/07
harass
47
信長亡き後秀吉が実力を見せつけ、周りに恭順を暗に求めだすが面白くない信長の家臣柴田勝家。お市の方の娘の一人茶々は、女子は男の身勝手に付き合うことに異を唱える。結局勝家とお市たちは全滅。「意地」を連発する勝家なのだが… いろいろ考えてしまった。感動もあるが、これを良しとする価値観もあるのかと。前田利家とその妻まつのエピソードも印象深い。強い女性が目立つ巻だった。個人的に信長の家臣の重鎮の一人河尻秀隆という武将が印象に残った。著者が信長の暴力的な上っ面だけを真似たと辛辣。戦場だけが有能でもなあ。2025/12/20
kawa
44
清須会議から柴田勝家意地の滅亡まで。秀吉の鮮やかな手際は、まるで「秀吉・オン・ステージ」の趣き。こんな描き方が日本人の秀吉好きの遠因となったのかな。お市の方と茶々姫らの出処進退ドラマも読みどころ。本巻の家康は、刺身のツマ?の如き。2022/01/29
さつき
40
光秀を破り、天下取りに向け快進撃を続ける秀吉。この巻はそうした上方の情勢がメインでした。柴田勝家のもとに再嫁したお市の方と浅井三姉妹の描き方が印象的です。姉妹が母に従順でなく、自分たち姉妹と母を切り離して考えているのは、なかなかない見方なのでは。勝気な茶々姫が淀殿になっていく過程も楽しみです。2016/11/21




