内容説明
将軍家の毒味役を代々務める矢背家の一粒種・鐡太郎が上方から戻ってきた。だが、久しぶりの帰郷には理由があった。時を同じくして「死の病」が江戸を恐怖に陥れる。上方で医学の修行をしていた鐡太郎の知識と技が生きるか。矢背家の家督を継いだ鬼役の卯三郎も病に倒れるなか、蔵人介は蔓延する病の背後に「黒幕」の存在を見出し、日ノ本を混乱に突き落とそうとする陰謀の阻止に動くのだが……。超人気シリーズ、待望の第34弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
123
私は鬼役が好き。影鬼・蔵人介の家族が好きなんだ。一年ぶりの最新刊は第34弾!今回は大坂で蘭方医の修行中の鐵太郎が帰って来た。気になっていたからとても嬉しい。しかも男として成長してるのが好い。はぁ・・また一年待つのだなぁ。2024/05/27
KAZOO
94
鬼役シリーズの最新刊に追いつきました。今回は、主人公の血のつながる息子の鐵太郎が大阪から江戸へ帰ってきます。どうしてかという理由も最後近くに明かされますが、丁度コレラが流行り始めたところにその病原菌をばらまこうとする陰謀もあったりします。また、幕府に対しての遺恨もあるようでした。それにしても主人公の家族総出でのはなしで、鐵太郎も家族を持つようです。今後も続くのでしょうね。2024/10/09
えみ
44
蘭方医になるために大阪の緒方洪庵のもとへ修行に行ったままだった矢背蔵人介の実子・鐵太郎が帰郷。立派になって…と近所の顔見知りポジションで鐵太郎の成長を思いジンとしてしまった。一方、養子だが蔵人介が務めていた将軍の毒味役である膳奉行を継いだ・卯三郎も難しい立場に立ちながらも立派に務めを果たしている。嫁取りもして、本当に一人前だ。2人の息子の成長をひしひしと感じる一冊。江戸に死病・虎狼痢が発生し、なんとその病の恐怖を使って何者かが幕府転覆を狙う…。幕臣として、医者として、敵に立ち向う矢背家の活躍がかっこいい!2025/01/03
やま
43
幕臣随一といわれる田宮流抜刀術の達人であり、小姓頭取格奥勤見習を拝命し、裏の御用では大目付から南町奉行に転身した遠山左衛門少尉(しょうじょう)景元から命じられた奸臣成敗をする矢背蔵人介(くらんどのすけ)の活躍の物語です。矢背蔵人介の実子で大阪の緒方洪庵塾で蘭医師として修行をしている鐵太郎が戻ってくることとなった。剣術の才のない鐵太郎は、矢背家のあとを継げず、14才の折に医学を志して大阪へ旅立った。それから六年、成長した鐵太郎は、旅の途中で疫病に侵された人々を助けたことで事件に巻き込まれる。2025/12/05
ぶんぶん
22
【図書館】「鬼役」シリーズ、第三十四弾! 大阪に行っていた鐡太郎が帰って来た、戻ったのには「理由」があった。 久々の親子対面もそこそこ、新たな脅威が迫っていた。 「コロリ」が卯三郎の身に降りかかる、幸恵が、志乃が戦う「秩父党」とは・・・敵がコロコロ変わり、巨悪は誰なのか判らなくなっている、そして、剣の勢いが弱くなっているのでは。 安定のシリーズだが、そろそろ幕仕舞いを考えても良い頃かと・・・2024/07/29
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