内容説明
暴力の世紀としての20世紀の経験は,私たちになにをもたらしたのか.その歴史に浮かび上がるのは,近代的理性に内在する暴力の姿である.私たち文明に潜在する暴力は,グローバル化が進行するなかで,近代世界システムを変容させながら世界を席捲している.理性に刻み込まれた,近代の逆説としての暴力を根源的に問い直す.
目次
目 次
はじめに──ヤヌスとしての暴力
Ⅰ 暴力の政治学──戦争と政治をめぐる思考
第 1 章 生の政治と死の政治──近代国民国家と暴力
1 ホロコーストと死の政治
2 全体主義と近代国民国家
3 近代国民国家と生の政治
第 2 章 限定戦争と絶対戦争──主権国家体系と暴力
1 主権国家体系と限定戦争
2 帝国主義と領域性の変容
3 限定戦争から絶対戦争へ
第 3 章 脱領域化と再領域化──グローバル化と暴力
1 植民地主義と異種混淆化
2 グローバル化と脱領域化
3 再領域化と暴力の遍在化
Ⅱ 暴力の弁証法──暴力の臨界をめぐる思考
第 1 章 法の支配と法の暴力──秩序と暴力の弁証法
1 政治と暴力との絡みあい
2 秩序の起源としての暴力
3 回帰する暴力のアポリア
第 2 章 自己保存と自己融解──理性と暴力の弁証法
1 理性と暴力との絡みあい
2 ミメーシスと暴力の根源
3 ミメーシスと排除の暴力
第 3 章 敵対関係と闘技関係──友愛と敵対の弁証法
1 自己と他者との絡みあい
2 敵対関係に内在した政治
3 課題としての暴力批判論
Ⅲ 基本文献案内
あとがき
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