内容説明
冬の気配が色濃くなってきた11月の京都。真城葵は、今日も店長の孫で“いけず”な京男子、家頭清貴とともに寺町三条商店街の骨董品店『蔵』で働いていた。ある日、人気歌舞伎役者・市片喜助が『蔵』を訪れる。南座での『顔見世』が迫る中、“襲名を辞退しろ”という脅迫状が届いたという。翌日、清貴と葵が見ている舞台の上で、喜助は大怪我をする――京都のクリスマスとお正月を描く、大ヒットキャラミス第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
263
明日読み終わるべきでした。なぜなら物語が大晦日の夜で終わるので。そうと知っていたら、まさにリアルタイムの読書体験になったのに残念! 1日早い読了となりました。実在の菓子店が出てくるわ、よく知った場所も出てくるわ……知り合いが書いた小説かと錯覚するほどでした。京都にお住まいの方なら、「ああ、ここ知ってる!」と、大いに楽しめること請け合い!2015/12/30
さてさて
230
『まあいいぜ!これはズバリ、京都寺町三条のホームズからの挑戦状だ!』 そんな場面も登場する中に、主人公・葵のアルバイト先である『京都寺町三条にある骨董品店「蔵」』を舞台として葵とホームズの日常が爽やかに描かれていくこの作品。そこには、第3作になって魅力が益々増すばかりの物語が描かれていました。『京都』の奥深さを改めて感じるこの作品。そんな街に活き活きと動き回る登場人物たちの魅力に改めて魅せられもするこの作品。読み進めれば読み進めるほどに、物語のさまざまな味がじわっと醸し出されてもくる素晴らしい作品でした。2025/06/27
夢追人009
205
開運!なんでも鑑定団の味と殺人事件にまでは至らない日常の謎を追求する古都・京都ミステリの3冊目です。ミステリとしては薄味ながらも今回は脅迫状やアリバイ崩しの趣向を盛り込んで中々に努力されていますね。男女のドロドロした愛憎ドラマを扱っていながらも最後が悲劇的ではなく希望を残す幕切れなのが女流作家の優しい心遣いですね。ホームズ清貴は永遠のライバル円生との2度目の対決では冷静さを失いエキサイトした物の以前より黒さが減少しているのは自省からでしょうね。葵ちゃんも確実に成長しており将来は良い嫁さんになりそうですね。2019/04/26
ひさか
190
2015年12月刊。文庫書下ろし。シリーズ3作め。序章という短いお話と3話の連作短編。3篇めで、やっとライバルの円正が登場。わくわくしましたが、小ぶりすぎる事件でちょっとがっかりです。もう少しハードでも良かったんとちゃうかな。2016/02/26
すがはら
143
ムム、出ましたねー、両片思いってやつですね。意を決して告白しようとして邪魔が入ると次は尻込みするとは、ホームズさんのヘタレっぷりも愉しい。元カノの件といい円生の件といい、周囲の大人達はホームズさんに丸投げし過ぎなような。円生も、潰すならもっと名のある鑑定家にしないと、世間的にはあんまり意味ないのに…。2018/05/19
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